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【リレー小説】えなりの奇妙な冒険〜冨樫の遺産編第21部

1 :作者の都合により名無しです:04/06/23 17:12 ID:gg92QSGz
これはえなり2世の数奇な運命を追った奇妙な冒険である。

前スレからの続き、行くぜ!!
http://comic4.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1084552706/

 ≪注≫この物語はフィクションです。実在の人物、地名などとは一切関係ありません。
      特に漫画家とか。

ルール! それはここに書き込む際の最低限のルールである!
・過去ログを見てストーリーの流れくらいは把握しておく事!
・漫画のキャラをあんまり出すな! ここのメインはあくまで漫画家だ!
・先人の意思をなるべく尊重しよう! 壊すにも壊すルールがあるのさ!
・関連サイト情報やリアル故人漫画家の扱いに関しては>>2-10の項目参照!
・雑談や感想は本スレで! アンカー付けての遅レスOK!
・展開相談は「したらば」オンリーで! 無論見ないのも自由! 無視されて当然!
・質問は本スレでよし! 先展開の牽制にならぬよう気を遣うのを忘れるな!
・細かい設定や言葉遣いでドジった書き手には極力優しく! 過失だ!決して悪意は無い!
・脊髄反射で罵倒レスをするな! 一呼吸置いて良い部分にも目を向けようぜ!
・わかりやすさは大切だ! 自分の投稿がどの続きなのかアンカーは必ず付けようぜ!
・割り込みはあるものとして考えろ! 即興でそのつど話を書いてるなら尚更だ!
・誤字脱字の訂正は必要最小限にとどめよう! 投稿前に内容確認!!

↓過去ログを参照したくなったらこちらのサイト
http://isweb43.infoseek.co.jp/novel/enari2nd/(〜8部)
http://mypage.naver.co.jp/komaking/enari-house2.htm(9部〜)

↓キャラクターを忘れたりキャラの動向が掴めなくなったらこちらのサイト
http://members2.tsukaeru.net/redman/index.html

↓展開相談、ネタバレ関係はここ「したらば」で
http://jbbs.shitaraba.com/comic/31/

2 :作者の都合により名無しです:04/06/23 17:12 ID:qddw5oSe
2

3 :作者の都合により名無しです:04/06/23 17:17 ID:gg92QSGz
過去ログとか
第1部★http://ebi.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1005603546/
第2部★http://ebi.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1006290865/
第3部★http://comic.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1008862285/
第4部★http://comic2.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1022478173/
第5部★http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1043128803/l50
第6部★http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1050213697/l50
第7部★http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/wcomic/1054732518/l50
第8部★http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1056214706/l50
第9部A★http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1056986536/l50
第9部B★http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1057574190/l50
第10部★http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1059402962/l50
第11部★http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1061047834/l50
第12部★http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1062766295/l50
第13部★http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1065342319/l50
第14部★http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1067586160/l50
第15部★http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1070374232/l50
第16部★http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1073532393/l50
第17部★http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1076777860/l50
第18部★http://comic3.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1078322116/l50
第19部★http://comic4.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1080831880/l50
第20部★http://comic4.2ch.net/test/read.cgi/ymag/1084552706/l50

4 :作者の都合により名無しです:04/06/23 17:18 ID:gg92QSGz
・リアル故人の漫画家さんを当スレで扱うと様々な問題が発生する恐れがあります。
 今のところ明確なルールは無く、ケースバイケースなのですが
 誰某を出そうと思っている、若しくは、誰某が登場後にお亡くなりになられた、といった場合
 本スレにSSを貼る前に、したらばに一言お願いします。

5 :作者の都合により名無しです:04/06/23 17:22 ID:gg92QSGz
    ☆なんとなくそれっぽいあらすじ☆
時は近未来。野球がシーズンオフを迎えている頃。(2012〜3年)
冨樫義博の遺産ファイルがエジプトで発見されたのを始まりとして、
一見平凡な少年「えなり二世」はファイルを巡る争いに巻き込まれてしまう。
この時代の漫画業界を表に裏に支配する男・矢吹は兵力獲得のため、
賞金10億を賭けたバトルトーナメント大会を巨大戦艦内で開催する。
しかし歴史の裏には神の手先ゴッドハンド・闇の支配者妖魔王一派・
漫画界の秩序回復を図るも内部分裂が甚だしい評議会・
10年前に東京で大災害を起こした少年とゆかいな仲間たちKIYU・
さらにはゴッドハンドを実質支配する軍師横山のしもべたち十傑集+五虎大将・
軍師の姦計で矢吹の下を離れ結成された狂人軍団最後の大隊と、
フリーキャラ含めて右も左も敵だらけで、なんだかえなりはピンチです。

ブロック決勝も終わり、選出された4チームと、
負けた5チームの希望者たちが集まった交流会という形で、
鹿児島→別府で開かれた≪温泉慰労会≫はしかし、最悪のシナリオを迎えてしまった!
各チーム各選手が派閥を超えて入り乱れ、方や団結…方や決裂。
そして気がつけば九州が謎の人物『調停者』率いる王蟲の支配下に置かれようとしていた!
嫌な進化を遂げた“知欠王”矢吹の指揮のもと、諸悪の根源・別府浮上作戦が始まる。
だがあらゆる不安定要素を絡めまくった別府の地がそう簡単に救われるわけがない。
蟲たちを始めとして鬼岩城・風使い・巨神兵もどき…最凶最悪の生物ジャバウォックが暴れ狂う!
恐ろしき混迷の地に屹立する、戦士たちの運命やいかに!いよいよ最終章!!

  燃えろ燃えろ――!!
  殺せ殺せ殺せ――!!
  もっとだ――――!!
  もっと漫画家どもを殺しまくれ―――!!

天が叫び、地が嘆き、海が悲鳴をあげる。君は生き延びる事ができるか!?

なお主人公えなりは≪キャノンボール≫大会で優勝しましたが賞金はありませんでした。残念! <了>

6 :作者の都合により名無しです:04/06/23 17:23 ID:gg92QSGz
□えなり関連サイト□
〜ロマン・ホラー!真紅の秘伝説〜 (〜8部)
http://enari2nd.hp.infoseek.co.jp/
えなりん第2倉庫改装版 (8部〜)
http://mypage.naver.co.jp/komaking/enari-house2.htm
「えなり」過去ログ保管サイト。最初期〜初期のストーリーも是非一読を。

E.B.A DATABASE
http://members2.tsukaeru.net/redman/index.html
「えなり」登場人物等のデータベースサイト。投稿式で追加・更新が行えます。

□したらば・えなり関連スレ
えなりの奇妙な冒険を語るスレ
http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/comic/31/1059562987/l100
展開の相談、連絡等に。※ネタバレ要素を含みます。閲覧にあたっては自己責任で。

冨樫の遺産について語るスレ
http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/comic/31/1057506770/l100
意見や批判等、ネガティブな話題はこちらでお願いします。

7 :王大人:04/06/23 17:25 ID:gg92QSGz
それでは始めぃ!!

8 :作者の都合により名無しです:04/06/23 17:30 ID:hQQXSGla
>1
乙!

9 :作者の都合により名無しです:04/06/23 17:56 ID:web5Ur5w
つーか、星野は早過ぎるだろ……
いや嬉しい事は嬉しいんだがな。
せめて1クール乗り切ってからでも遅くなかっただろうに。

10 :作者の都合により名無しです:04/06/23 19:01 ID:8Y0dgJPH
星野は可も不可もなしだと思ったんだが。
ダメなの?

11 :作者の都合により名無しです:04/06/23 19:28 ID:GvmLPq+6
>>10
ダメじゃない。少なくとも俺は。
ただ本スレを覗いて見ると辛口なコメントも多い。

だが、登場の仕方としては最高のタイミングだったから見切り発車とも言えないな。
連載が続けば設定や技が追加されて強くなるだろうし
10週打ち切りならKIYUの傍に居るのに相応しいだろし。

漫画同様今後どうなるか見守るか。

12 :10:04/06/23 19:59 ID:8Y0dgJPH
>>11
漏れとしては、他の新連載組よりはマシと思っている。これが
ダメなら新連載組は全滅→ゲドー生き残りかと。
登場のタイミングはご指摘のとおり万全だったと思うので、
和月のGBWみたく1ヶ月早くスタートさせられて煮詰められなかった
というような状況でもなさそうなので、その「連載が続けば」に
期待。

ジャンプも世代交代がうなくいっていない感じが出てきたので、
半年くらい何とか続いて、次への糧にしてほしいと思う。>星野

13 :ひとりぼっちの旅路:04/06/23 22:24 ID:iOQvTpaQ
(前スレ>509>570 15部406 16部344 17部210)

嵐の前の静けさ。荒木とにわのが出て行った後の松椿食堂ホール。
陸地のジェットストリーム現象を遠目から眺めていた連中も一部戻り、
藤崎を中心に噂の『強者のエキス』対策をあれこれ話し合っていた。

 「催眠術で聞き出した情報によると“詳しくは16〜17部を読むモーン”
 との事じゃが、酒とっくりを亜空間で繋げてマムシ酒のように人を突っ込み、
 人間の精気を吸い取るものじゃそうな。中からは基本的に出られず、
 容器が割れた場合、中の人間はどうなるのか作者にもわからんそーじゃ。
 中の人間を出すには入口の空間を妖力で開かねばならんようじゃが、
 これは他の超能力や解除魔法で応用が利くかもしれぬ。問題は・・・」

一旦言葉を切った藤崎。茶を飲んで続ける。
 「・・・誰がどうやって、このとっくりを取り返すのか、である。
 中に入れた人間が強く、また多いほど酒のパワーは増えまくる!
 そして入れられた人間は遅くとも数日でミイラとなって息絶えるという!
 下手に少数で手を出し、いちいちエキスにされてもうては元も子もない。
 これからは単独行動を控え、ボスモンスター宮下あきらの襲撃に備える事!
 倒すよりもとっくり入手を最優先せよ!自分の縁者は捕まっていないから、
 己にはカンケーない・・・などとは言うまいな。明日は我が身じゃ。注意せよ!」

さすが軍師スキルを持つ男というべきか、
周囲の漫画家達は納得の沈黙と理解の瞳を彼に向ける。
当の藤崎は食堂のホワイトボードに重要事項を書き込みながら溜息。

 (やれやれ、小畑先生の事でも頭が痛いのに・・・しかしのう、
 わしでこれなら両方に深い因縁のある“彼”の苦悩は計り知れぬな。
 宝貝ネタが矢吹にパクられた、あの悔しさに匹敵するやもしれん。
 ・・・じゃが、先の事に悩むのはこの別府地獄変を生き抜いてからで良い。
 怪我人も多くうかつに移動もできぬ宿の者たちを果たして護りきれるか・・・)
気づくとボードはよくわからない落書きで埋まっていた。と。

14 :ひとりぼっちの旅路:04/06/23 22:25 ID:iOQvTpaQ

       ―― ズ ズ ゥ ゥ ン ッ ッ ! ! ! !

戦慄。粟立つ皮膚。椅子から転がるように立ち上がり、
遠方よりの規格外な重圧を身に受け焦燥する漫画家達。これはいったい・・・?
そこへ飛び込んでくる、崖からひとり戻った荒木。
この緊急時に普段以上に、足取りは力強く自信に満ちている。
 「漫画家・荒木飛呂彦、これよりエックスで出撃するッ!戦闘能力および、
 飛行能力のない者はここより動くんじゃあない!万が一の脱出に備えたまえ!」
いつの間にかエックスが荒木の傍らに、美しいフォルムで並んでいる。
 『よいだろう。あの強烈な魔気の正体も気になるしな。行くぞ荒木、藤崎』
 「問答無用かい!・・・まあ戦力だと言われたら仕方ないのお。行きますか」
よっこらせと冗談っぽく、緊張した場と筋肉を解きほぐすように背筋を伸ばす。
にこりと笑う荒木。我に返り、自分たちにできる事を探し始めた余湖たち。
別府の混沌は最高値に達しようとしていた。


一方、崖に取り残された男ひとり。
さっきまで見えていた星空は瞬く間に、墨をこぼされたように暗黒に染まり。
数滴雨粒がしたたったと思った次の瞬間にはバケツ返しの乱舞となっていた。

  ドザアアアアアアアアアア・・・・!!  ゴオオオオオオオオオ・・・・!!

同時に闇の海で逆巻く渦潮が、不気味な波音を崖下から伝えてくる。
崖の上の男―――虚ろな瞳の覆面男・にわのは顔を持ち上げ矢のような雨粒を全身に浴びる。
彼の霞む視界の中で、銀色の光が地上より駆け上り空へ吸い込まれていった。荒木たちだ。
 (ボクは戦力外なんだなぁ。そうだよな、行った先々で迷惑かけてばっかりだ。
 ボクはもう、どこにも行ってはいけないんだ・・・みんなが幸せになるためには)

彼の能力≪時空移動≫は、その時々で人の流れ――荒木の言うところの『引力』――に、
自然と引かれてしまうため移動のたびに巻き込まれる。彼はその“意味”を知らない。
自分が行くから何かが起こるのではなく、何かが起こるからそこに辿り着くという事を。

15 :ひとりぼっちの旅路:04/06/23 22:26 ID:iOQvTpaQ
憔悴しきった男に荒木の“魂”は伝わりきらない。
生きる覚悟も死ぬ覚悟も、そこまで思考が動かないのだ。
滝のような豪雨の中、にわのは崖に背を向け歩き出す。
近くを何人かが走り抜けていったが水煙に遮られ判別がつかない。
通路を抜け玄関ロビーに近づいた時、彼はふとみずしなの言葉を思い出す。
濡れた手で周辺の瓦礫をあさり、程なく新しい埃に覆われたファクシミリと用紙を発見した。
 「・・・今泉センセ、ごめん。あなたの情報、役に立てられなかった・・・」
壁のヒビから雨水が勢いよく入り込んでくる。慌てて紙を拾うにわの。
文面を読み、がっくりと肩を落とす。しかしよく読むうちに、彼の心に疑念が湧く。

 (ここには各地の災害情報が書かれている。しかし『王蟲』の話がない!
 “リプレイヤー”の知ってる≪歴史≫とは違う?何の因果を飛び越えた!?
 今この世界を動かすチカラとは違う存在?そいつに歴史が捻じ曲げられた・・・?)

思考回路がなぜか、ここで一旦完全に止まった。
まるで心の中で、『続きを考えたくない』と声が聞こえたように。
 「・・・何がなんだかわかんねーよ、もぉ!!」
彼に似合わぬ荒っぽい口調で、紙を背中から放ってしまう。
・・・しかし10数秒後、思い直したように紙を拾い、裏に走り書きをし、紙上に何かを置く。
そこには彼の友達や仲間たちへの、ごく簡潔なメッセージ。

      しばらく旅に出ます。 さがさないでください。 ごめんね。  byまこリン
 
(裏御伽のみんなへ)別府はかならず助かります。お元気で。荷物あずかっといて。準決勝がんばれ!


 「きっと、ボクがいなければこれ以上ひどい事は起きない。はずだ。
 ボクは・・・ここにいてはいけないんだ。バティを捜す旅に出よう・・・」

彼は知らない。愛する“家族”――裏御伽の皆が、先刻川原と離別した漆黒の海底で、
10年前よりの悪夢≪KIYU≫に翻弄され死の国に誘われようとしていたのを。
そして新たなる因縁の血鎖がまたひとつ家族の手足に絡められた事を。

16 :ひとりぼっちの旅路:04/06/23 22:28 ID:iOQvTpaQ
驟雨の中、何もかもが黒い雨に飲み込まれてしまった別府の街のどこか。
傘代わりにふすまを頭上に掲げる青年が、ひいこら言いながら歩いている。
傍目独り言を呟いているように見えるが、よく聞くと声質は2種類。
 「くそー!板垣はまだ帰らないのか!ここどこだよーもぉー」
 「カズロウ、この雨量では衾など持たないぞ。それを捨ててもっと頑丈な板を捜せ」
道に迷って松椿に帰れなくなった井上和郎、および岩明均であった。
 「ダメだ!これは“あいつ”が残した大事な・・・うわぁっ!?」
突如雨のカーテンの中から飛び出した人影に、重いふすまの角がゴツンと刺さる。
ぶつかられた人間は「痛ぁおぅ!」とか叫びながら坂道を転がり落ちていった。

 「だ、大丈夫ですか、あんた!」
和郎が声をかけた先には・・・
 「うん、だいじょーび。防御力減ってますけど・・・あれ?君は審判団の」
トレードマークのモモマスクを外して宿に置いてきた、
前髪が緑色の快活そうな若者―――素顔のにわのだった。


 「ん?あれー?これボクの『どこでもふすま』じゃないのさ!
 なんでこれをかずろーせんせーが?原先生が持ってると思ってたのになあ」
前髪で微妙に顔が隠れたにわのが疑問の声を出す。
井上は岩明をちらと見やる。和郎の右手がぐにゃりと変形し口が飛び出した。
 「その衾には、“我々”の友や罪なき漫画家の命を奪った鬼の臭いがついている。
 街中を迷っている際に私が見つけたのだ。これを持っていれば、
 鬼が取り返しに来ると思っていたが・・・見当違いだったようだな」
 「鬼ー?原先生じゃないよなあ、そんな外道さん。
 よくもボクのふすま捨てたなプンスカ。ねーミギーさん、誰よ、それ?」

 「板垣恵介。それが鬼の名だ。青山広美とヒラマツミノル、
 そして通りすがりの漫画家らしき男を一撃で惨殺した戦闘狂のな」

にわのは自分の鼓膜がおかしくなったような気がした。
雨の音が小さく膨らんで、耳に入ってこなくなった。

17 :ひとりぼっちの旅路:04/06/23 22:29 ID:iOQvTpaQ

  人狼の遠吠えが聞こえたんだ。だからボクは走り出した。
  そして血に滑って転んで、ぐちゃぐちゃの肉片に飛び込んだ。
  あの時は呪いの酒で女の子になってた。何も考えられなかった。
  いっぱい泣いた。川原せんせーは泣くボクを止めなかった。
  その代わり、鬼の力であいつを殺すと言うボクを止めた。
  ボクは無視した。そして・・・。
  真鍋のやった事だと思ったから、闇へ走り出したんだ。
  それすらボクの勘違い、思い込みだったっていうのか?そんな・・・。
  
 「・・・もう、勘弁してほしいなぁー・・・いろいろさあ・・・あはは」
にわのの自嘲気味な笑い声は弾幕のような雨音に掻き消えた。

騒々しさの中に流れる重苦しい沈黙。と。
 「あ・・・そうだボク、どっかの基地に帰らなくちゃいけないんだ・・・。
 マスクがないと長距離ワープできないや・・・もんがーにもなれないし。
 あ、ふすま使うから、そっちで閉めて。好きに使っていいよ。
 あげる。ボクはもう、そーゆーのやめたから・・・」
和郎たちが首を傾げる間に、にわのはふすまを開け、中に入り、手を振って異空間に消えた。
あれこれ聞く事も失念し、言われた通りふすまを閉めた和郎が目をしばたたかせた。
 「今の大道芸は、なんだあ・・・?」


戦火の直中に揺れる、評議会黒軍基地。
長谷川は基地よりやや離れた地点で死闘を演じている。
士郎などの黒軍生き残りは脱出・潜伏をはかるため行動中である。
敷地の内も外も無法地帯と化し、ウィルスや銃弾が飛び交う。
その中を毒ガスマスクと白衣姿で駆け回る下駄履きの男と呆れ顔の同行者。
 『にわの〜にわのまことはどこじゃあ〜〜〜!』
壊れた飛行円盤の修理もそこそこに、憎き敵を探し回る柳田とその一味であった。
 『なんで私までこんなアホにつきあわなきゃなんないのよ』
ドサクサで共に行動する東まゆみが愚痴をこぼす。

18 :ひとりぼっちの旅路:04/06/23 22:31 ID:iOQvTpaQ
 『恨み晴らさでおくべきか!裏御伽の恥部よ、逃げ隠れるとは卑怯なり!』
柳田の咆哮がガスマスク越しに響く。
 「ボクならここだぞ柳田クン」背後から聞こえる仇敵の声。
 『出たな東洋の珍獣!・・・貴様、誰だ?』
そこにいたのは見知らぬ緑髪の男。
 「でーい、マスクがないとわかんないのかぁ。これならどーだっ」
スポーツウェアのポケットから“フェイスガード某”タイプの覆面を取り出し装着。
 『おお理解した!貴様にも生意気に素顔があったのだな』
 「納得していただいたところでぇー・・・こんばんわぁ(吐息)」
 『どうした、元気ないな。悪役がそれでは張り合いがないぞ』
 「ほっとけ」
 『・・・話が続かんではないか。まあよい!貴様には言いたい事がてんこ盛りなのだ』
微妙な空気の中、強引に会話を進める狂科学者。

 「で?なーによ柳田クン」
 『ふふん、調べさせてもらったぞ。貴様は赤子の時に桃型メカから拾われたそうだな!
 桃はどこの時代・どこの世界から来たのかもわからぬという。すなわち!
 貴様は我々と違う生物・・・異分子!イレギュラー!いてはならない存在!
 路傍の雑草一本、墓石の土一握りも貴様のためには用意されてはいないのだッ!!』
 「わかってますよ、ンなこたぁー・・・」
 『 わ か る な !!そこで納得するな!己の存在意義をかけて闘うとか言わぬかッ!!』
 「ムチャゆーない。こっちだって色々あるんだよ。口調だってアレなんだぞ」
 『貴様の都合など知った事ではない!テンション上げんか馬鹿者!!』
 「うっさいなぁ〜、ボクもー行くからねー?」
 『くそぅ、監獄でこしらえたセリフ集がパーではないか!それでも私の宿敵か!!
 大体なー貴様がいなければ私が逮捕される事もなかったし島も平和で済んだだろうさ!
 ああそうさ、2ゲットされたのもこの基地が燃えてるのもぜーんぶ貴様のせいだ!!
 貴様は生きてるだけで世界の害悪なのだ!やがて世界は貴様のせいで滅びるのだぁ!!』

復讐劇にうつつを抜かす柳田博士は別府や九州の惨状を知らない。
とりあえずノリで言ってみたセリフだったりするが。
                 ――――――  「 ぷ ち 」  ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ・・・・

19 :ひとりぼっちの旅路:04/06/23 22:45 ID:iOQvTpaQ
ついに堪忍袋の緒が切れたか、にわののフラストレーションが爆発した!
 『な、なんだ!怒ったか?効いたか?んー?』
 「わ・・・わ、わぁーーー・・・ わ か っ て る っ つ っ て ん だ ろ ーーーーー が ぁ ぁ!! 」
 『うおおおおお!!?貴様何をッ・・・ぎゃああああああああああ!!!!』

   ************

―――戦乱去った【原潜やまと】艦内。
ピリピリと帯電した空気が、生き残った乗員たちの精神に重くのしかかる。
両腕を青色に染めた川原の腕に真倉が湿布と包帯を巻いている。
乙の他にも数名、かわぐちの部下に犠牲が出ており、狭い空間に血風の対流が起こっている。
茫然自失となった澤井は、乙の眠る扉の前にいつまでも座ったままだ。
本宮や岡野たちも沈黙を守ったまま、物憂げに備え付けの椅子に腰掛けている。

 ≪真鍋と闘ったってな。血まみれの道着はヤツのせいか≫
人語をしゃべれない肉体のためテレパシーで川原と会話する真倉。静かに微笑む川原。
 ≪あのバカも一緒か?俺はてっきりアレかと(17部120)・・・そうか、魔獣は死んだかよ≫
 「誰も倒したとは言ってないぜ」
 ≪てめえにしちゃ下手な冗談だ。それよりバカに足引っ張られたんじゃねえの?≫
 「いや、そうでもなかったぜ。ただ・・・」
 ≪ただ、なんだよ?≫
 「なんでもねえよ。帰ってきたら、またうるさそうだ・・・ってな」
 ≪構わねぇ。あのアホがいねえと空気がクソ重いんだよ。自分の役割に律儀なバカだ≫
 「・・・ひとりで持ちきれる荷物なんざ、たかが知れてるのに・・・な」
川原の独り言は、消毒液を捜して救急箱を開閉する真倉の耳には入らなかった。

   ************

 『・・・あ、暴れるだけ暴れてどこかへ消えやがったな!許さん!絶対倒してやる!』
 『それより特機隊がまた近づいてきたぞ柳田。こちらの対処が先だ』
 『わかっておるわ筆吉!おのれぇ〜歩く不要物め!どこへ行っても必ず見つけ出してやるわぁ!!』
かくして裏御伽副将は人知れず姿をくらました。どうなる準決勝?どうなる裏御伽!    ←TO BE CONTINUED

20 :作者の都合により名無しです:04/06/23 23:30 ID:l5lF2uPJ
>1乙彼さん。

副将、強くイ`(⊃Д`)
決勝までには腹決めて家族の所に帰って来いよ〜。

21 :作者の都合により名無しです:04/06/24 00:21 ID:vd/ui6Gv
そういや、カズロウと板垣には因縁があったんだっけ
もっとも今のところカズロウの一方通行で板垣当人には相手にされてないっぽいが
つか、カズロウが板垣と戦えるようになるには、終盤の新一状態にまで成長するか窓の外を修得するしかなさそうだな…

22 :作者の都合により名無しです:04/06/24 12:38 ID:kEKwR0LF
今後の成長に期待ですね。
そしてどうなる裏御伽

23 :再会:04/06/25 01:28 ID:FUhZIVIR
>19

夜の街を、ひとりの男が歩いている。
190センチを超える長身を、重厚な筋肉が包んでいるのが服の上からでも分かる。
だが屈強な体躯とは裏腹、男にはまるで覇気というものがない。
全身ずぶ濡れで、重く肩を落しながら歩く様は、ホームレスでもここまでの惨めさはないと言えるほどの貧相さであった。
濡れて額に張りつく緑色の前髪の隙間からのぞく表情は、果てしなく陰々滅々としている。
近しい者を次々と失い、今やトレードマークのマスクさえ手放した憐れむべき敗残者、裏御伽副大将・にわのまことのどん底の姿であった。
にわのの両眼はどこも見ておらず、虚ろなうろと化している。
その上、ぶつぶつとしきりに何かを念仏のように呟いているとあれば、誰も近寄ろうとする者などあろうはずもない。
いるとすれば――
「ちょ〜〜っとい―――ですかァ♥?」
陰惨なイメージを笑い飛ばすように、声がかかった。
にわののすぐ真横に、ニット帽をかぶった若者の顔がある。まだ十代といったところか。
「君のために5〜6時間だけ祈らせてもらえますかァ」
恐喝(カツアゲ)か、もしくは弱者と見ての憂さ晴らしの為の藁人形か。
いずれにしても、ろくな要件でないことは明らかだった。
この若者の陽気さは、人を明るくするというより、退廃的ともいえる享楽さで他人を嘲笑う類いのものであった。
「えッッッ」
だが、次ににわのが見せた反応に、ニット帽の表情が焦りの色を帯びた。
「ちょっ……ちょっとオイ……ッッ」
にわののとった行動は、ただニット帽を無視して歩く――ただこれだけである。
元々、レスラーの肉体を有するにわのである。
ジャンクフードと夜遊びで堕落しきった脆弱さでは足留めになろうはずもない。
そもそも、にわの自身、その若者の存在を認識しているものか――
「こらァッッッッ」
案の定、ニット帽の態度が豹変した。馬鹿にされたと思ったのだろう。
いきなり、素人丸出しの拳を、にわのの顔面に叩きつける。
「いッッッ」
石のような硬い何かを叩いた感触に、ニット帽が顔をしかめて拳を抑えた。
一方のにわのは、自分の身に何が起こったかもろくに認識していない。


24 :再会:04/06/25 01:29 ID:FUhZIVIR
痛そうに拳をさするニット帽と、完全に自分の殻に閉じこもり外界の状況すら認識できていないにわの。
そんな彼らを囲むように、たちまち新たに2人の男が現れた。
バンダナの男と、長髪を金髪に染めたちょび髭の男。
ファッション誌から抜き出したような服装をだらしなく着込み、大平楽に倦んだ自堕落な物腰は、彼らが最初の若者の仲間であることを如実に物語っている。
「どしたん?」
「押すのよ、こいつゥ、俺のことォ〜〜〜…」
「押すゥ?」
「ボーリョクじゃん、それって」
口々に、自分達にとって都合のよい解釈を並べ立てる若者達。
「オ…」
そんな彼らに、相変わらず気付きもしないまま、にわのがその場を通り過ぎようとした。
その際に、ひとりの男と肩が触れあう。男達の表情が変わった。
「正当防衛ェ〜〜〜〜」
べろりとチンピラの本性を剥き出しにした彼らは――
「ッだよねェ――――ッッ」
即座に、嬉々として、無抵抗のにわのの全身に拳を、肘を、足裏を、ぶちこみ始めた。
「ッオラァッッッ」
「ひょうッッッ♥」
彼ら最大の娯楽、集団暴行(リンチ)の始まりである。
レスラーの肉体にとってどれも損傷にすらなり得ない反面、戦うどころか生きる意思さえ無くした無気力なにわのは、さながら肉と骨を持つ格好のサンドバックと化した。
周囲で見ている者たちは、薄情というべきか当然というべきか、余計なもめ事に関わることを恐れ、誰も近寄ろうとすらしない。
ただ、遠巻きに眺めているだけだ。ましてや、助けに入る者などあろうはずもない。
そう思われたが――
「そこまでにしておきなさい」
丁寧だが、無視できぬ存在感を内包した声が響いた。
「ア?」
若者達が不機嫌そうに殴る手を止める。誰からともなく、胡乱な声をあげた。
声のした方向を見やると、そこには――
「このまま黙って去りなさい。今なら、見逃しましょう」
飾り気のない眼鏡をかけたサラリーマン風の男が、うっそりと立っていた。


25 :再会:04/06/25 01:30 ID:FUhZIVIR
「んッだよ」
「誰だよ、おっさん」
自分達の娯楽を邪魔され、不愉快な表情を隠そうともせずに、若者達は語気を荒げる。
そんな彼らの態度は眼中にないかのように、眼鏡の男がゆっくりと前に出る。
周囲の人だかりはかかわり合いになることを恐れ、我れ先にと道を開ける。
たちまち、サラリーマン風の男と、それを囲む4人の若者、さらに大きく円を作って遠巻きに眺めるギャラリーという図式が成り立った。
ちなみに、にわのは散々殴られた後、糸が切れたように放心しながら、地べたにへたりこんでいる。
若者達はその男を見た一瞬、思わず息を飲んだ。
なぜなら、その男は彼らが見上げるほどの巨躯の持ち主であったからだ。
下手をすると、にわの以上の大男かも知れない。
しかし、体格とは正反対に、男は一見すると人が良く気弱そうであり、威圧感のようなものは感じられない。
それを見てとった若者達は、即座に強気に戻った。
「なんだよ、かっこつけて出てきながら、もうビビってんのか?」
ニット帽が言いながら、玩具のようなバタフライナイフを取り出す。
武器としては最弱の部類にはいるが、殺傷力はある。
「オマエが去れば?」
金髪にちょび髭が、ズボンに差してあった棒のようなものを引き抜く。
一見すると、交通整理の誘導灯のようだが、放たれるは赤色の光ではなく、青白い火花だ。
暴徒鎮圧用のスタンバトンである。
「試しちゃうよ、20万ボルト」
市販の最大電圧とは比べものにならない。明らかに違法改造を施したシロモノである。
もはや3人は、にわのそっちのけで、この新たに現れた生贄に舌舐めずりしている。
この大人しそうなサラリーマンの、眼鏡の奥に隠された両眼が、突き付けられた凶器を視界に収めた瞬間、炯とした光を放ったのにも気付かず。


26 :再会:04/06/25 01:32 ID:FUhZIVIR
ふいに、風が疾った。
ちょび髭の男がそう感じたときには、スタンバトンを持った手は、岩のような掌に捕えられていた。
「――え?」
胡乱な声を出した瞬間、その手があらぬ方向に捻りあげられた。
それだけでカルシウム不足の手首が、あっさりとへし折れる。
握られていたスタンバトンは、鉾先を持ち主本人へと変え、ちょび髭を生やした顎に20万ボルトが叩きこまれる。
ちょび髭の男は一瞬、小刻みに痙攣しながら身体を硬直させ、すぐさま人形のように地面に崩落した。
呆気にとられるニット帽の利き腕に、拳がめりこむ。
弄ばれていたバタフライナイフは、それを持つ腕にいきなりひとつ増えた関節の曲るにまかせ、持ち主本人の肩を突き刺した。
「ひぁいいッッ」
と、情けない声が夜空に響きわたったのは、一瞬の後だ。
「ささったァ〜〜〜〜〜〜!! ささったァアアア!!」
ニット帽が身も世もなく泣きわめく。
いまだに事態を把握できてないバンダナの男が、車に跳ね飛ばされたような勢いで吹っ飛んだ。
顔面を破壊され、無様にごろごろと転がる。
自分達が気弱な中年と評した男の蹴りが、自分を吹っ飛ばしたなど認識すらしなかったろう。
「つ、強ぇえ……」
ギャラリーの誰かが、呻くように言った。
ようやく、この男がただ者でないことに気付いたようである。
サラリーマン風の男は、脇目もふらずに地べたにへたりこんだままの、にわのに歩み寄る。
「にわのまこと、か」
マスクを着けていないにも関わらず、男は身体的特徴のみで、正確ににわの正体を看破した。
ボーッと中空を見つめていたにわのの視線が、名を呼ばれた途端、急速に焦点を結んだ。
そして、ようやく視界と脳神経が繋がったとき、にわのは驚愕の声を発していた。

「さ、猿渡哲也……先生!?」

裏御伽副将・にわのまこと。
元チームタフ首魁・猿渡哲也。

思いも寄らぬ再会が何を生むのか、それは神ですら知りえない。

27 :作者の都合により名無しです:04/06/25 01:44 ID:PPKr3f4h
工エエェェ(´д`)ェェエエ工
あらやだまた奇縁ですなあー

28 :作者の都合により名無しです:04/06/25 08:20 ID:E31lt+Ac
副将が刺されて死ぬと思った人→   ノシ

29 :作者の都合により名無しです:04/06/25 15:14 ID:kfvnXk9C
バキネタかい。
しかもさりげなくヒデさんとかでてるのにワロタ

それにしても意外な形での再登場だなー>猿渡
本宮に諭された猿渡が今度はにわのを諭すという展開なんだろうか
おまえの絶望なんぞまだ生ぬるいって感じで

30 :作者の都合により名無しです:04/06/25 18:28 ID:PPKr3f4h
('A`)ノシ
かなり期待(刺殺ではなく)

31 :作者の都合により名無しです:04/06/25 18:56 ID:NQXmjiFi
あのー、ちょっといいかな?
皆がにわの好きなのは分かったし、その後の言動も気になるけど
まずは大まかな流れを動かした方がいいんじゃないかな?
このままにわのの方に傾くのはちょっとね・・・。
別府の面々&鳥山放置中だし。

32 :作者の都合により名無しです:04/06/25 19:08 ID:E31lt+Ac
え?副将は猿渡復活のただの当て馬でしょ

33 :作者の都合により名無しです:04/06/25 19:17 ID:NQXmjiFi
そうなの?なんか気合はいってたから・・・。

最近すごくややこしいから現状理解できなくて・・・勘違いスマソ。

34 :作者の都合により名無しです:04/06/25 19:43 ID:neBEwizE
キニスンナ
もうしばらくすれば簡単になるさ

35 :作者の都合により名無しです:04/06/25 21:17 ID:uBb6J5IW
>>31
みんな、とかひとくくりにされても困るんだが
それに何を書いたっていーやん、んなの好きずきだし
俺なんてこれまで別府編完全ノータッチですが、何か

36 :作者の都合により名無しです:04/06/25 22:19 ID:Dpoz45Hs
自己主張が激しい者もいれば、大多数の意見に流される香具師もいる
これが2ch

好き好きに書いたら書いたで問題が起きるので、何書いたって良いと言う訳でもないけど
かといってなあなあで済ませたり、遠慮がちになったりしても良くないし
臨機応変にね、その場その場で

37 :作者の都合により名無しです:04/06/25 23:35 ID:JoFo+o9J
ていうか、31はにわのが活躍するたびに出てくるにわの嫌いの人でしょ。
流石に何度もやってるだけあって難癖の練度が高いこと高いこと。

38 :作者の都合により名無しです:04/06/25 23:46 ID:Dpoz45Hs
そうやって決め付けんの良くないよ
皆川オタオタうるさい人と変わらんよ
別に自分は「にわの」好きだけどさ、誰が誰好きとか嫌いとかにケチつけるもんじゃないんじゃないの?
個人の好み出しそんなの、それにアンタだって嫌いなキャラ位いるでしょ?
自分が好きだからって押し付けんのは良くないと思うし
>>31だって別に荒れそうな口調で書き込んでないし
こんなんで荒れんのはイヤなんだよな

39 :作者の都合により名無しです:04/06/25 23:55 ID:JoFo+o9J
そだね、俺が悪かったです。
しかし、別府編ちゃんと終わらせられるの?
なんか真っ当に終了に向けて話を組みたててる人とその場のノリでどんどん混乱増殖させてる人がいるのでは?
島みたいにレス制限したほうがいいのではないかと思います。
見てて凄くダレてる感じがするんで。


40 :作者の都合により名無しです:04/06/26 00:04 ID:sc0oDij/
>39
一つ一つの話はいいんだけどねー
別府編として総合的に考えるとおいおい今更それかよって話はいくつもあるね
まあそこらへんは書き手さんが上手く纏めてくれるだろうし、緩く見守っておきませう

41 :作者の都合により名無しです:04/06/26 00:16 ID:djx0A5lp
>>6
一応、誘導リンク貼っておきます。

42 :COSMOS撤退:04/06/26 01:54 ID:kwRyDX/a
前スレ205・350

「しまったッ!狙いはわたし以外の連中かっ!!きさまらぁぁぁーー!!」
COSMOSの完璧なる陽動によって、カムイ達から引き離された、ゆで。
無防備なカムイ達に殺到する、COSMOSの精鋭達。
絶望の赤いカーテンが夜空の深淵に幕引かれた――かに見えた。
だが、カムイ達が目を見開く、その先には――
「な…なんだ、こりゃあ?」
驚く椎名達の目の前には、COSMOSから庇うようにして巨大な翼を広げる、夜の眷属の姿。
トレードマークのマントは、悪魔の双翼と化し、その面は完全なる化生。
「し…城平さん!!」
「……え? こ…これが!?」
本音から歓喜をあらわにする水野の言葉に、椎名がギョッとする。
無理もない。『人間状態』の彼とは、あまりに気配が違いすぎるからだ。そして、水野の言葉を肯定するように――
「……遅くなったな」
そう呟く城平の体正面部分には、殺到したCOSMOSが剣林のごとくナイフを容赦なく突き立てている。
大量の血がかげりとなって噴出するが、『完全なる吸血鬼』と化した城平には、その程度はダメージにならない。
「……貴様ら」
押し殺した声には、カムイでさえ怖気を誘うような、殺意と悪意と怒気が塗り込められていた。
銀月の夜空に、人外の魔力が、高らかに吼える。


     「 調  子  に  乗  る  な  よ 」


43 :COSMOS撤退:04/06/26 01:55 ID:kwRyDX/a
禍々しい笑みを浮かべる城平の目が妖しく煌めいたと思った刹那――――


      ―――― ギ イ イ イ イ イ イ イ イ ン  !!!!


山の木々が、地面が、水面のごとく揺らめき、爆発的な振動が津波のごとく炸裂した。
ナイフを通して直接触れていた機械兵士達は跡形もなく原子の塵と砕け、
木々は次々とヘシ折れ、地面が液状化現象を起こして、地形を激変させた。
COSMOSは構えていた武装をことごとく破壊され、器官を抑えて苦しみ始める。
「な…なんだ、このバカ高え音はああああああ!?」
椎名が滝のような涙を流しながらの独特な半笑いを浮かべながら、喚く。
「こ…これが……『満月下の』城平さんの能力です! 『振動を自在に操る力』!!」「使い所が限定されている分、100%解放されたときの威力は凄まじい……久々に見たな」   
水野とカムイが、それぞれ解説する。
それを受けて、椎名がちらりと城平を見る。
……今の城平は怒っていた。
今まで、彼を次々と襲った予測不能の事態に。そして、ことごとく後手に回った自分に。
それだけに、ここぞとばかりに自らの力を解放した城平の表情には、血濡れた歓喜すら伺える。
(………コ…コワー! 今度から、あんま怒らせねー方がいいな、こいつは!!)
自らも相当な実力者であるはずなのに、相変わらず一見すると恐ろしげな者にはビビり僻のある椎名である。
ふと。
強烈な振動を喰らい、機動力を著しく削がれたCOSMOSの面々が、ふいにバタバタと打ち倒され始めた。
「な…」
カムイの見張られた目に、木々をかけめぐりながら敵を倒す、複数の影が映った。


44 :COSMOS撤退:04/06/26 01:56 ID:kwRyDX/a
「おいおい、こんなとこにいたのか! 加勢しに来てやったぞ!!」
大声で叫びながら、混乱する機械兵士に、次々と拳足をブチこんでいくのは、岡村だ。
さらにその横では、自家製のハリセンで岡村が討ちもらした敵をフルスイングする、山田秋太郎の姿も見える。
「お前は……確か、裏御伽チームの岡村賢二……か。なんでこんな所に……」
「へっ、あんたがガンガンのリーダーさんかい? 成り行きって奴で……な!!」
とび蹴りをかましながら、吼えるように岡村が言う。
「とりあえず話は後じゃい! 今は、こいつらをぶっとばすのが先決じゃ―――!!」
戦列復帰を果たしたゆでも、大暴れを再開する。
今や、COSMOSは完全に浮き足だっていた。

 ****

「――!」
とある高層ビルの屋上。
そこにひとりたたずむ、COSMOSリーダー、夏目義徳は常に浮いている微笑を、さらに深く刻んだ。
「……邪魔が入ったようだね」
優雅な微笑みは、暗黒のなかにあっては地獄の執行官のごとき様相を見せる。
夏目は、精神感応金属(オリハルコン)による脳波を精神波に変え、
デジタル信号のようにCOSMOSの各部隊員と情報の発信・受信を行っているのだ。
「今回は必要最低限の人員しか動員していない上に、直接の指揮をとっているのはサブリーダー……これであのメンツを相手するには分が悪すぎるかな」 
COSMOSは、<No.0>である夏目をリーダーにして、例えば10から19を第一小隊、20から29を第二小隊といった具合に部隊分けをしている。
そして、No.1から9までの一桁ナンバーをサブリーダーにして、それぞれの部隊を指揮させている。
リーダーである夏目を思考する大脳としたら、サブリーダーは運動を司る小脳のようなものと言えるだろう。
そして、カムイ達がこれまで相手していたのは、実はサブリーダー率いる小隊のいくつかでしかなかったのである。


45 :COSMOS撤退:04/06/26 01:58 ID:kwRyDX/a
「仕方ない。どうやら港の方では<ジャバウォック>が覚醒したようだし。
 どうやら悠長に遊んでいる暇はない…か。まあ、実戦テストは十分だし、ここらが機(しお)か。君達の始末は次に回そう」
笑みを絶やさぬまま、そう呟くと、夏目が片手を真上に掲げた。
すると、その掌に、ものすごい速度で青白い炎が集っていき、巨大な塊となる。
その唇が紡ぐは、聖なる書の一節。

「ネゲブの森に言いなさい
 主の言葉を聞け
 主なる神はこう言われる
 わたしはお前に火をつける」


    ―――― ド ワ ア ア ア ッ ッ ! ! !


夏目の掌から、小型の太陽のごとき青白いプロミネンスが放たれた瞬間。
カムイ達がCOSMOSと戦っていた山は、たちまち紅蓮の炎に彩られた。
漆黒の空に反逆するがごとく、山々が青く冷たく燃え上がる。
……『白い闇』が支配していく。


  
     ――――火はお前の中の青木も枯れ木も焼き尽くす――――

                        (エゼキエル書/21章3節)


ビルの屋上で、無数の鳩の群れが一斉に飛び立ったとき。
白い闇を纏いし、人型の悪魔の姿は、全てなかった。


46 :COSMOS撤退:04/06/26 01:59 ID:kwRyDX/a
突如として山火事に覆われた山中を、カムイ達を乗せたプーマ号は懸命に走っていた。
発案者の趣味で備え付けられたプーマ号の走破性がここに来て役に立った。
岡村はステアリングを必死に切りながら、炎の壁を突破する。
「ちっ、あの連中、いつの間にか1人もいなくなってやがった。あんな見事な撤退、見たことねえ!」
「さすが最強部隊……ってことか。やっぱ普通じゃねえ」
椎名が悔しそうに言う。しかし、なによりも悔しいのは――
「大丈夫ですか、城平さん!?」
「……うう…だ…大丈夫だ……水野」
「……そうですか。よかったです、城平さんが無事で……」
キャパ(積載量)をとうに超えた超過密なプーマ号のなかで、水野はまるで他に人がいないかのごとく、かいがいしく車酔いした城平の世話をしている。
吸血鬼でも、やっぱり酔うんかい。
「ぐーそー……! 今回、一番活躍したのは誰だ!? ヒーローは誰だ!? 最大の功労者は誰なんじゃー!?」
アテつけられ、滂沱の涙を溢れさせる椎名であった。そこへ――
「お…落ち着いてください〜。椎名さんが頑張ったのは皆さん、知ってますから〜」
困ったような顔をしながら、山田が懸命に椎名を宥めている。
「…う……うう……秋子さんは優しいなあ……ぼかあ……ぼかあ……」
眼鏡のよく似合う、ナイスバディーな美女に慰められ、椎名は思わず感涙する。
「…う…おおおおお!! あ〜きこさ〜ん! その胸で泣かせてくで……ぶべしっ!!」
どさくさに紛れて、山田の胸元にすがりつこうとした瞬間、金田一の口から発射された『サッカーボール』に顔面を直撃され、椎名は鼻血を出しながら昏倒した。
「……無限か、こいつの体力は」
端で呆れかえるカムイの横で、金田一がニョホホと笑っている。
「屁のつっぱりはいらんですよ!」
意味不明な、ゆで肉マン。
魔界と化した車内に、ドライバー岡村の叱咤が轟く。
「うるせーな、てめーら!! ほら、見えてきたぜ! 港だ!!」

    プーマ号……遂に別府港到着。   ←TO BE CONTINUED


47 :作者の都合により名無しです:04/06/26 02:03 ID:ajsTZsQP
ヤンヤヤンヤ
うるせー連中がやっとこ到着や(ノ゚∀゚)ノ

プーマ号(CR-V)って5人乗り設計なんだよねw

48 :作者の都合により名無しです:04/06/26 09:00 ID:ioTCW59z
そして、ついた所にはジャバウォックがw
同士討ちにはなるなねや〜。

49 :作者の都合により名無しです:04/06/26 09:38 ID:mj6R+ezZ
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!


と思ったのも束の間
すぐヘタレに逆戻りする城平タン(*´д`)ハアハア…

50 :咲き乱れる妖花:04/06/26 23:14 ID:yIsTD4YV
前スレ>>527

 長谷川「これで終わりだッ!」
『神の武器』ダイソードを操り、長谷川が安彦操るディビニダドに突貫する。
狙いはディビニダドのコクピット一点。そこへ向かって光の剣を突き立てる!
……そのはずだった。
 長谷川「なにッ!?」

           ズガガガガガガガガガガガッッッ!!!

いきなり数十発の凄まじい衝撃が、ダイソードに襲い掛かったのだ!
 長谷川「な・なんだと……これはッッ!」
長谷川が見上げた先にある機体は、すでにディビニダドではなかった。
銀色のボディは毒々しい赤に染まり、そこら中から金属の触手を伸ばし、巨大な花をイメージさせるその姿は、世界最大の花として有名な、その名も!!

 長谷川「 ラ フ レ シ ア !! 」

  安彦「ククク、その通りです。さて、続けましょうか。貴方と私の『お遊戯』を」

     ボヒュン!  ドヒュン!!  ッビュビュアッッ!!  シュババババ!!!

巨大な金属の鞭……『テンタクラーロッド』が一斉にダイソードに襲い掛かる!
 長谷川「う・おおおおッッ!なめるなァッッ!」
一撃でもあたれば危ないほどの攻撃の嵐を、長谷川がニュータイプ能力を全開にして、技術を総動員してかわし続ける。

    ドドドドドドドドドドドドドドドッドドドドドドドドドドドドドド!!!
 
しかし、100本を超えるテンタクラーロッドの襲撃。
ついに、そのうちの一本がダイソードをとらえた!!


51 :咲き乱れる妖花:04/06/26 23:15 ID:yIsTD4YV
 長谷川「ぐぅ・おおおおおおおッッ」
触手の先端はチェーンソーとなっており、ダイソードの右腕を貫通した。
すさまじい破壊力!
その隙をついて、次々と触手が殺到する。

   ズガガガガガガ!!  ババシュビュバッ!!  チュインチュイン!!!  ビキビキビキ!!
   シュガガガがガガガ!!  ズバウッッ!  ギュリイイイイイイイッッッ!! シュバン! シュバン!
    ギャラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

 長谷川「よ・よけきれないッッ!! ヨゴォォォォォッッッ!!」
かわしきれないとふんだ長谷川が、『神の盾ヨゴ』を召喚し、前方に展開する。
だが、しかし!!

     ドッシイイイイイイイイイイイャャャャッッッ!!!

 長谷川「ぐあああああああああッッ!!」
なんとテンタクラーロッドの嵐は、ヨゴの防御力すらあっさりと貫き粉砕し、ダイソードの全身を貫いた!!
 長谷川「うわああああああああああッッッ」
その攻撃の一部はコクピットブロックをかすめ、長谷川自身の肩肉をえぐりとばした。
ダイソードのコクピット内部が、長谷川の大量の血液でぬれる。
  安彦「フハハハハハハハハ!!怖かろうッッ!!」
高笑いする安彦をにらみつけ、長谷川が気力で倒れていたダイソードを起こした。
 長谷川「まだまだああああッッ!エレクトリック・ブレ――――スッッ!!」
ダイソードの両肩から、雷の嵐が放射され、ラフレシアに襲いかかるがッッ!!

     ババァァァァアアアアアアアンッッッ!!!


52 :咲き乱れる妖花:04/06/26 23:16 ID:yIsTD4YV
 長谷川「ま・魔力もきかないっ!!」
脳裏に、「ひるむなっ」とダイソードの叫ぶ声がする。
 長谷川「ああ…わかってるッッ!!」
気力を必死で振り絞る長谷川が、次々と魔法を駆使する。
 長谷川「炎の雨(フレイム・スコール)!!」
炎の渦がダイソードの目から発射される。
 長谷川「空気の鎚(エーテルハンマー)!!」
すさまじい大気の塊が、ラフレシアに叩き込まれる。
しかし……ラフレシアには傷ひとつつけられない。
 長谷川「そ・そんな……バカなッッ!」
  安彦「おやおや……ちょっと本気を出すと、もうこの有り様ですか?勝負にもなりませんねえ……やはり」
これが一般漫画家とゴッドハンドの差……!
いかなる敵であろうと、戦法次第ではどんな実力差もくつがえせる。
そう信じていた長谷川だが、その信念が根底から揺るがされるのを長谷川は実感していた。
長き戦歴(主に雑用として)を誇る長谷川が、初めて味わう圧倒的な絶望感。
  安彦「やれやれ……貴方にはもう少し期待していたのですがね……」
すると、ラフレシアから、大量の円盤のようなものが吐き出される。
射出された円盤が上下に開き、そこからさらにいくつもの小型の円盤が生み出される。
それらはそろって、鋭利な刃をそなえていた。
 長谷川「あ・あれは……バグ!!」
バグ。
『ラフレシア・プロジェクト』の一環として余剰人口を抹殺するために設計された、対人感応殺傷兵器。
センサーによって人間の呼吸や体温を感知し攻撃する。
 長谷川「ま・まさか……ッッ」
  安彦「あなたが私を退かせられないと、黒軍の人たちはみんな、皆殺しになってしまいますよォ!?」
次の瞬間、大量のバグが凶悪な刃を回転させ、黒軍基地に殺到した!!
 長谷川「やめろォォォォォォォォッッッッ!!」
血を吐くような長谷川の叫びが、山々にこだました。

53 :流血の狂詩曲(ラプソディー):04/06/26 23:54 ID:ajsTZsQP
(3部735 20部562)

                ≪ K I Y U ≫

それは忌むべき四文字。いつからか単語のみが伝わっていった破壊の血文字。

失われし時―――10年前の、暑く、どこまでも熱い運命の1日。
そのたった1日で、多くの人間・・・多くの漫画家達に死の文字を刻みつけた。
ある者には精神と身体への傷を与え、ある者には突き抜けし力を与え、
ある者には偽りの記憶と空白を与え、ある者には絶望の未来を与えた。
表向き、一般人には某国からのミサイル爆破事件と情報操作してあるが、
特殊職業である漫画家たちの多くは、その言葉を鵜呑みにはしなかったようだ。

わずかな記憶と、現場に残ったごくわずかな痕跡から、
独自の調査を行い当日の事件を再現しようと何名かが協力した事もある。
だが誰もがその日の【真実の記録】には到達し得なかった。
何かが邪魔をするのだ。それが何なのかすら、わからない。
これは矢吹艦データベースに残された、短い情報。

>キユ覚醒プログラム「NUMBER10」:2002年五月に集英社が
>ワールドカップイヤーという理由で安易に作り出した禁断のプログラム
>NUMBER10の数字部分が一週ごとに減って行き、NUMBER0、
>つまりロケットが突き抜けたとき、キユが覚醒し、集英社の半径10Kmが
>焦土となったという。

“人間兵器”NUMBER10と呼ばれた少年・キユの「姿」を知る者は、
Xデー当日を体験している人間にも殆どいない(鳥山、矢吹?)。多くが謎に包まれている。
冷凍カプセルより甦った10年後の現在、少年は数名の漫画家の前に顔を出している。
だが恐らく未だ、かの日の悪夢を深く肉体に刻みし者たちとの再会は果たされていない、ようだ。

≪KIYU≫を刻まれた男たち―――裏御伽チーム創設メンバー4名。
忌むべき四文字の“意味”を知っている本宮。あの日止まった時の針は、再び動き始めた・・・。

54 :作者の都合により名無しです:04/06/27 00:29 ID:YhMlbPSe
バキスレとえなりスレが仲良く並んでいるところがなぜか笑える。

55 :敗北渦巻く戦場:04/06/27 07:39 ID:J/FC38+R
>>52 全スレ>>503
長谷川「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
膨大なダイ・ソードを中心に巨大な渦を作り出し始める。
士郎「長谷川先生!大丈夫ですか!」
長谷川「大丈夫は大丈夫ですけど……そっちの方は!?」
士郎「今格納庫へ向かってるところ!」
長谷川「でもまだ!バグが基地内に!!」
次の瞬間、通路の向こうから銃声が鳴り響いた。
士郎「少し入ってきてるみたいね。でもこのまま座して死ぬよりは、神速で動いた方が助かる可能性は高いわ。」
長谷川「そちらの判断に任せますし、メカも自由に使ってかまいません。」
熊谷「わかった……」
次の瞬間、ダイソードに衝撃が走る。

安彦「  戦  場  で  余  所  見  を  す  る  奴  が  い  る  か  !  」

長谷川「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
触手に振り回され、なすすべの無い長谷川。
長谷川「炎だ!炎でろっ!」
目からの火炎放射、フレイム・スコール(火炎の嵐)を連射し、何とか触手を焼き払う長谷川。
長谷川「まいったね……。」

??1「いいのか?外をほっぽいて!」
メンバーの一人が士郎にそう叫ぶ。基地内で「俺って最強だぜ!」と騒いでた男である。
士郎「今は、ここから逃げることが先決よ。私達が逃げたのなら、長谷川先生が戦う理由は無くなるわ。」
そう言って、士郎が通路の角で一度止まり、通路の向こうを確認した。

56 :作者の都合により名無しです:04/06/27 10:06 ID:zofH0UmB
漫画業界に今1つのブームが起こっています。 それも裁判ブーム。
しかも、裁判漫画では無く、漫画家が実際に裁判を起こすケースが多発しています。
つい数年前、小林よしのり先生が自分の漫画から引用した評論本の作者を訴えた事件がそもそもの発端だったようですが、
まさかここまで広がるとは…。
つい先月には、金田一少年時代の取り分を争って、金成陽三郎がキバヤシ先生を訴えたり、
世界的カードゲームの会社「マジック・ザ・ギャザリング」のWOC社が、「遊戯王」の作者・高橋和希を訴えたり、
と、あちこちで裁判が起こっています。
週刊少年ジャンプ「少年探偵Q」のしんがぎん先生が、
週刊少年マガジンの「学園探偵Q」サイドを訴えようとした寸前に亡くなったケースなどを見ると、
何か裏があったのではないかと思うのはキユだけでしょうか?
そして、ついに、週刊少年マガジン連載中「RAVE」の作者・真島ヒロ先生が訴えられました。
以前から、「ワンピースのパクリ」などとの噂(あくまで噂)があった漫画だけに、訴えられたこと自体には、誰も驚きもしませんでしたが、
まさか、訴えた人物が、『BLACK CAT』の作者・矢吹健太朗氏で、その訴えた理由が、
【他の漫画をパクるのは俺のパクリ】という理由だったとは。

57 :作者の都合により名無しです:04/06/27 13:35 ID:32PZJ1xl
懐かしいコピペやな

58 :すべてが赤になる:04/06/28 13:04 ID:95n80FqB

          雨が降る。 雨が降る。

   血を洗い流す。 肉を洗い流す。 

       焼け爛れた生物と非生物が交じり合う。

  思い出も、希望も、当たり前の日常も。

            何もかもが泥まみれで。

風が吹く。 魔獣の咆哮が嵐を呼び、全ての罪を水没させる。

    別府史に残る≪おまつり≫の。

         終わりの笛が近づいて。

           今宵、永遠とも思われた赤い炎の夜は。

  赤い水となって混沌の中心に流れ込む。

    赤い河は港へ向かう。あらゆるものが渦巻く地へ。

      赤い瞳の、あらゆる生物の王たちもまた。


        そして――――すべてが赤になる。

59 :自然の奇跡!!:04/06/28 15:42 ID:/aT14KW/
前スレ517

「ガアアアアアアアアアア―――――ッ!!」
次から次へと肉体をジガバチに喰われ、いがらしが呪うような絶叫を放つ。
「ま…まさか…この僕が…不覚な…」
全身から滝のような血を流出させながら、獣人がもがき苦しみ続けていた。
「このままならば貴様はジガバチに喰い尽くされて死ぬだろうが…しかし…きさまは…」
激痛に苛まれるいがらしを冷徹に見下していた巻来が、その手に握られた刀を振りかぶる。
「俺自身の手で淘汰してやるぜ―――――っ!!」

「 仏 打 炎 爆 剣 !! 」

  ド ッ バ ア ア ア ア ア ―――――― !!

「ガガアアア!!」
「くたばれェ、バケモノ野郎オォ!!」
巻来の斬撃によって、いがらしの頭部は一刀両断された。
さらには食い込んだ剣が炎を発し、いがらしの全身を内外から炎上させていく。
「ガワアアア!! フゲ――――ッ!!」
炎にくぐもった雄叫びをあげる、いがらしだが。
その狂気から来る執念ゆえか、その手が巻来の腕をつかむ。
「ウッ!?」
そして―――

「 体 中 爆 発 の 術 !! 」

巻来の身体が、内部から爆発を起こしたのは、その瞬間であった。
「ゲハァッッッ!??」
ほとばしる赤が、腐界を染め上げた。


60 :自然の奇跡!!:04/06/28 15:43 ID:/aT14KW/
掴みかかった相手の体内に爆発を起こす――
これぞ、いがらしの奥手のひとつ、『体中爆発の術』である。
ブワッシュ―――!!
「ガアアア!!」
体内の内臓器官や骨、血管に至るまで破壊され、全身の毛穴から霧のような血を噴き出す。
巻来ががくりと膝をついた。
「ハーハッハッハッハ!! 油断大敵ってやつだァねェェェ!?」
「ぐくっ…! き…貴様!!」
おびただしい負傷に蝕まれた巻来が、反撃に打ってでる。
しかし、いがらしの方がわずかに回復が早い。
その掌が、巻来の胸元にそえられた瞬間――

「 意  念  砲  !!! 」

  ド ッ ガ ア ア ア ア ア ア ア ――――――― !!!

掌から放出された、『手印念』に数倍する威力の念が、巻来を遥か彼方まで吹っ飛ばした。
大木を次々とヘシ折りながら、宙を走り、折れた木の下敷きになるように倒れた。
腐界の木々が、沼のように広がる巻来の流血で染まっていく。
「クックック……思ったよりも手こずらせてくれたねェェ」
頭部を断ち割られたというのに、まだ生きているこの怪物は不死身か。
勝利の歓喜を沸き立たせ、いがらしが倒れ伏す巻来に歩み寄る。
鋭い爪が並ぶ掌で、巻来の首を掴み、持ち上げる。
ここで、いがらしがわずかでも力を入れれば、巻来の頚椎は枯れ枝のように容易くヘシ折れるはずである。
「くく…君は僕を『欲望のあやつり人形』と言ったなァァ……確かにそうかも知れない。
 だが、あやつり人形なのは、君も同じさァァ?
 友情だの…平和だの…正義だの……そんなつまらないもののあやつり人形……走狗にすぎんさァ…」
斬傷と火傷で崩れたいがらしの顔が、醜悪な笑みに歪む。
「そして……知ってるかい!? 犬同士の戦いは、先に喉笛をとった方の勝ちなのさァァァ!!」


61 :自然の奇跡!!:04/06/28 15:45 ID:/aT14KW/
「死ねい! 低級漫画家め!!」
狂気を顎からほとばしらせながら、いがらしが巻来の首を持つ手に力を込める。
だが。
瀕死のはずの巻来が、常と変わらぬ、あのニヒルな薄笑いを浮かべた。
「――へっ、まさに貴様の言う通り……油断大敵ってやつだ」
「――!?」
そのとき、いがらしは初めて、巻来の手に握られていたものの正体に気付く。
「へっ、深い大自然には、貴様ら傲慢な文明人が思いもよらぬことがあるんだよ」
それは青白い電気をほとばしらせた、一本の蔓だった。
「こ…これは…?」
「植物は微弱だが電気をもっている…その電気を集めると高圧になり、貴様の細胞を焼きつくすことができるのだ…」
何事かと思って聞いていたいがらしが、そこで爆ぜるように哄笑した。
「グハハハハハ、微弱な電気を集めたところで、電気ウナギ程度が関の山さ。
 この偉大なる、いがらしみきおを、世界の破壊者を、焼きつくすことなどできんンンンンン!!」
高笑いするいがらしだが、そんな彼を、巻来は一笑する。
「はたしてそうかな。貴様のまわりをよく見ろ」
「――?」
言われて、辺りを見渡すと、そこには――
「ムッ!!」

   バチバチバチバチバチバチッッ……
       
            ザワザワザワザワ………………

森が、腐界がざわめいていた。
そして、猛っていた。
広大な森林中に、とてつもない量の電気が流れ、巨大な電磁場を形成していた。


62 :自然の奇跡!!:04/06/28 15:46 ID:/aT14KW/
「――なっ!!?」
「この森、すべての植物が貴様を消したがっているのさ。“いびつ”な遺伝子を排除する、正常な地球の自然淘汰の姿だ」
「ま…まさか…」
いがらしが冷や汗を流しながら、巻来の手元を見る。
「そして、その怒りの電気のすべては、この根とつながっているのだ」
そこに握られているものはまさしく、神の怒りの鎚であった。
「しゃ…」
いがらしの表情から冷静さの虚飾がはぎとられた。
「しゃらくせェ――――っ!! 僕は世界を破壊するものだァァ!! 貴様ァァなんぞにィィィィ!!」
激昂し、大顎を開いて、牙を剥く。
「笑わせる! 貴様ごとき下衆に砕けるものなど、この世に何ひとつありはしない!!」
刹那、巻来の『緑の瞳(グリーンアイズ)』が必勝の覚悟に見開かれ、雷神の一撃が、狂神に炸裂した。

   
「  エ フ ェ メ ラ ル サ ン ダ ―――――――――ッ!!!! (植物細胞雷) 」


    ズッバオオオオオオオオオオオオオオ―――――――z___________ン !!!!!!


放たれた大自然の怒りの矢が、別府中に蔓延した死者達の限りない無念と悲しみの刃が、突きたった。


63 :自然の奇跡!!:04/06/28 15:46 ID:/aT14KW/
「ま…まさ…が……ぼ…僕が……ぜ…ぜかいの破壊…者……が…ま…まけ……」
原子力発電すら凌駕する膨大な電流が、瀑布となっていがらしの肉体を喰い尽くしていく。
やがて、その身体は焼き尽くされ、原子の塵へと帰っていく。

  「る"」

断末魔と言うにはあまりにも呆気無い呻きを最後に、いがらしみきおは完全消滅した。


         
   ―――― 羅門衆いがらしみきお…20××年○月◇日 浄化 !! ――――


「……これで…淘汰完了……だ…」
その言葉を最後に、巻来が満足した笑みを浮かべ、ゆっくりと腐界のなかで横たわった。



同刻――
腐界の遥か上空を、一個の透明な球体が、人知れず飛んでいた。
その内部には、深く眠り続ける、一匹の小狐がすっぽりと納まっていた。
かつて人であった狐を、その内に飲み込んだまま、球体は流星のごとく水平線の彼方に消えていった。

  ← TO BE CONTINUED

64 :作者の都合により名無しです:04/06/28 17:22 ID:97TXdmC7
マッキー激勝!めちゃカッチョエエ〜

65 :作者の都合により名無しです:04/06/28 17:57 ID:gRpMP27L
まさかいがらし先生が負けるとは・・・・

お見事!マキ隊員!

66 :作者の都合により名無しです:04/06/28 18:21 ID:Q8J9DlxF
別府編の主役は地球防衛軍だったのか(´∀`)

67 :作者の都合により名無しです:04/06/28 21:55 ID:V74KcwYn
大戦鬼もかっこよかったしなー
マッキーもとんでもなくかっこいい。
淘汰完了にかなり痺れた。株大上昇やね

68 :作者の都合により名無しです:04/06/29 00:31 ID:tE0p1w+o
しかしマッキーの技はどれもえげつないのばっかりだな・・・心臓破壊とか蜂とか
マジで敵にまわしたくないキャラのひとりだ

ところで、いがらし先生は本当に死んだんだろうか?
このままここで退場になると神の島カナンの伏線やら某巨神兵の立場とかがなくなるがw


69 :作者の都合により名無しです:04/06/29 00:33 ID:gLmbfdbJ
キッシーに期待

70 :作者の都合により名無しです:04/06/29 01:55 ID:jZT/psxT
まあ仮にもゴッドハンドクラスと呼ばれた男だしな
裏はあるだろ

俺には見当もつかんけどw

71 :作者の都合により名無しです:04/06/29 03:14 ID:XzKKoPk2
まーどっちでも良し。
俺的にはキャラの量から考えて切るとこは切ったほうがいいような気もするがな
少年漫画でもそうだけど、何度負けても復活する敵キャラは得てして賞味期限が過ぎる場合多いし

72 :作者の都合により名無しです:04/06/29 13:19 ID:jp8szsk4
いがらし負けちまったよ…マキ強ぇ…(精神力も大きかったが
残る鬼畜は倫タンと梅さんのみか…(暗罪は乗っ取られちゃったし
過去編の通りなら山口隊長もかなり鬼畜なのだが

73 :作者の都合により名無しです:04/06/29 13:21 ID:eg68PdEH
地球防衛軍は隊長と久米田以外はなにげに強者ぞろいだね
巻来・佐渡川・岡村はもちろん、ダイも本気だせばそこそこ強いし
隊長、人を見る目だけは確かだったということかw

74 :蝶のように、蜂のように:04/06/29 18:53 ID:8DbVUpnD
前スレ>523

「さっきとは別の姿。別のライダーってことか」
「……」
「しかし―――傷が癒えた訳じゃない、だろ?」
 その言葉がきっかけになったわけでもないだろうが―――村枝の足元に血が滲む。
 それを自覚していないかのように村枝は力強く―――
「電磁ナイフ!」
 太腿に収納されている伸縮性のナイフを引き出すと、低く構える。
 同時に、今まさに飛びかからんとするその気配を感じ、和月が宙に浮かび上がる。
 刹那―――
「トオ!」
 気息迸らせ、村枝が疾駆する。
「(……避けきれない、な)」
 瞬時に見切り、黒色火薬の鞭を放つ和月の視界から、村枝の姿が掻き消えた。
「上ッ!!」
 振り仰いだ頭上に、まるで月光を遮るかのように蹴足の体勢を取った村枝の姿を認める。
 和月はその足に鞭を伸ばし絡め取る。そして発火の意思を込めた。
 刹那―――村枝は空中で姿勢を変え、頭足を反転させた。
「!?」
 村枝の挙動を理解できずにいた和月の前で火薬の鞭は爆発した。その爆風の中から疾風のように殺到する村枝の姿が覗き、そこで悟る。
「コイツ!俺の爆発を推力にするだと―――!?」
「オォォォッ!!」
 鞭は―――間に合わない。
 見切りの早さが、逆に絶望的な現実を告げる。
 視界に広がる鈍色のナイフ。
 和月は、そのとき初めて村枝という男に驚嘆した。


75 :ワンナイト・カーニバル:04/06/29 23:17 ID:gLmbfdbJ
(>46 >58)
 「ほら、見えてきたぜ! 港だ!!」

修学旅行並に騒がしい連中を押し込めたプーマ号が、
脱落者やら予定外の客やらに振り回されながらも、
やっとの事で目的を果たして出発地点に戻ってきた。
だが近づくにつれ、異様な気配が数ヶ所から彼らにプレッシャーを与えてくる。
 「なんだ・・・?」「と、鳥肌が立ってきました・・・」「うづうづします」
岡村と山田と松沢が同時に声を出す。
数瞬後、鉄砲水のようなどしゃぶりの雨がプーマ号の屋根を乱打した。
 “ ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド !!!”
いきなり会話もままならなくなるほどの重低音。
 「・・・れだ!・・・は・・・」「・・・気配・・・怖・・・」
嵐のカーテンの向こう、得体の知れない闇の固まりを感じる乗員たち。
確認したいがしかし、戦地でブレーキをかけるわけにもいかない。
不自然なほどに障害物のない地を四輪の勇者は突き進む。
タイヤは丘の上から流れてきた赤い泥水を勢いよく跳ねる。
ヘッドライトは2メートル先の風景も見出せない。
運が悪ければそのまま海へダイブしてしまう。
壊れかけのナビと運転手の岡村だけが頼りであった。


 「わーーーーーははは!わーーーーーーはははは!!
 あーー愉快じゃのう、なんだか知らんが笑えて来たぞ!!
 吹けよ風、叫べよ嵐!ほれもっとわしにサービスせんかっ!!」

崩壊寸前の松椿、ひび割れたコンクリビルの6階ベランダで、
ビール瓶から直接酒をかっくらいながら火事場見物をするのは安永航一郎。
宴会一発芸大会の余韻が忘れられないのか、浮かれ気分で生き地獄を酒のツマミとしている。
 「よぉぉーし!ではカラオケ大会の続きと行こうかのーーー!?
 14番安永、ぐぁんだむメドレー行きまーーす!!♪チャチャーチャー(略)」
生きていれば、いい事あるさ。≪おまつり≫の夜は更けてゆく。

76 :作者の都合により名無しです:04/06/30 00:25 ID:ZPukBu1J
>>73
実は隊長が直接スカウトしたのは変態2名だけという怪奇

村枝さんかっこいいよなあ・・・
少年漫画家の鑑さね

77 :深夜輪舞:04/06/30 01:40 ID:Uf9QmRff
関連スレ(前スレ478)

轟々と嵐が唸る別府の街を、藤原芳秀が駈ける。
前方から、隠そうともしない殺気と妖気が顔を叩くのを感じながら。
藤原(……体が熱病にかかったようにだるい……心臓がラップを躍っている……果たして勝てるか?……)
たかしげ宙の一撃により、体内に爆弾を抱えたままの藤原である。
常人ならば戦える状態ではない。今、彼を動かしているのは、己の中の『誇り』であった。
そして、藤原が公園の辺りにさしかかったとき、ふいに脇の茂みが大きく鳴った。
鷹氏「わざわざ死にに来たか!!」
藤原「鷹氏……!!」
ドウン!! ドウン!!
とびかかってくる鷹氏に向かって、コンバットパイソンの引き金を引く。
しかし、マグナム弾は鷹氏が展開した風の盾によって、あっさりと空中で弾かれる。
鷹氏「こんなパチンコ玉など私には通用せん!! 牙 裂 斬 !!」
ゴ ヒ ュ ン !!!
お返しとばかりに、鉄をも切り裂く風の刃が唸る。
しかし、カマイタチは全て、藤原の義手によって巧みに軌道をずらし、力をそらされ、いなされた。
藤原「その台詞、そっくりそのまま返そうか。こんなそよ風じゃ、俺の首は獲れんぞ」
2人が距離をとって着地する。
鷹氏(今まで藤原に対して使ったことのある風では、ヤツを倒すことはできない……!!
   ならば、『魔覇』の風を使い……一撃で終わりにしてやる!!!)
藤原(ヤツにはガンが通用しない以上、接近しての肉弾戦しかこちらの闘う術はない!!
   ヤツの隙をついて懐に飛び込み……ありったけの力でたたきのめす!!)
互いに戦法を決めた。
藤原が前に飛び出した瞬間、鷹氏も詠唱を開始していた。


78 :深夜輪舞:04/06/30 01:41 ID:Uf9QmRff
鷹氏「大気に宿りし精霊達よ 我が絶対の力と化せ!!
   天と地とを従えし魔流と化し 触れる物全てを無へと帰せ!!!」

      「 魔  覇   皇  龍  盡  !!! 」

これまでとは比較にもならない圧力を持った風が、津波のように押し寄せた。
周囲の木々を薙ぎ倒し、地形そのものを変形させながら、嵐のように荒れ狂っている。
藤原(くっ、義手が、体の細胞が、この超過圧の風に悲鳴をあげている……!!
   それに何と言う風の出の速さだ……化勁と義手の防御だけでは捌ききれん……!!)
遮蔽物を盾にすることはほとんど意味を持たず、逃げ回りつつ防御し、受け流しながら、なんとか直撃を避けている。
鷹氏「どうした!?口先だけか!!面白みのないヤツだ!!」
高笑いしながら、圧倒的な呪の放出を続ける鷹氏。
そのとき、目の前で閃光が爆ぜた。
カッッ!!
鷹氏「!!閃光手榴弾か!!?」
どのように強大な風であっても、光を打ち消すことはできない。
ほんのわずかな空隙が生じた、その瞬間!!
鷹氏「!!!」
風の壁を突き破るようにして、藤原が眼前に現れた。
凄まじく迅い踏み込み。一切の虚飾がない。
地面を破裂させるように踏み込み、全体重を乗せた肘を鳩尾にめりこませる。
強烈極まる、八極拳の一撃!!
鷹氏「ぐう……!!!」
大量の息を吐き出し、身を折ったところへ、間髪入れず横蹴りが飛ぶ!!
 ド ガ ッ !!
まともに喉への一撃が入った。
鷹氏が吹っ飛び、激突した樹がヘシ折れた。
藤原(貰った!!!)
初めて生じた勝機を逃さず、藤原がとどめの一撃を放った。


79 :深夜輪舞:04/06/30 01:42 ID:Uf9QmRff
大気を軋ませながら、藤原の左掌が走る。
凄まじい震脚。

 猛 虎 硬 爬 山 !!

八極拳の中でも広く知られる程の、必殺の一撃。
その一撃は、鷹氏の肉体を粉微塵に破壊するかとすら思わせた。
だが、鷹氏は起き上がり様、片腕一本で藤原の渾身の打を受け止めた!
藤原「何……!?」
鷹氏の腕の一部が破損し、血がしぶいたが、砕けるにはいたっていない。
その腕の異様な感触に、藤原は驚いたように唸った。
鷹氏「惜しかったな……これが普通の人間の体であれば、今の攻撃に耐えられなかったであろうが……
   今、私の体を形作っているモノは『一角鬼』そのもの!
   肉弾戦で人が鬼に敵うことはありえぬ!!!」
長い爪を生やした巨大な手が、『気弾』を放った。
その一撃があろうことか、先程の風の衝撃で限界が来ていた義手を肩口から破壊した!!
藤原(腕が……!!)
片腕を失い、体勢を崩した瞬間、鷹氏が詠唱を始める。
鷹氏「黒き闇 黒き力 混沌の破滅をこの地へと導け!!全ての存在を暗黒の力により飲み干せ!!!」
藤原「!!!」

      「 黒  死  降  魔  破  !!! 」 

刹那――目の前に出現した巨大な黒球が、レーザーのような黒線を放出した。
藤原「くぅうううう!!」
コートがボロクズのように吹き飛び、後退する藤原の肉体を黒い威力が削り取っていく。
さらに、そこへ追い討ちをかけるように、いまだに吹き荒れていた『魔覇皇龍盡』の結界が津波のごとく押し寄せた。


80 :深夜輪舞:04/06/30 01:44 ID:Uf9QmRff
藤原(……そうか……最初の一撃はこの為か……俺が接近戦を挑むと予想して…!!)
そのとき、藤原の腹部にひそんでいた『爆弾』が破裂した。
藤原「ぐう!!たかしげにやられた傷がッッ!!」 
もはや、鷹氏が放つ威力を受け止めきれる状態ではなかった。
藤原「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

  ゴアアアアアアア!!! ――――――ドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!

街の一部を消し飛ばすほどの破壊力が、一斉に炸裂した。
土砂崩れを起こし、山となった瓦礫を見やりながら、鷹氏がほくそ笑んだ。
ごぶり、と血を吐き出しながら。
鷹氏「見事だ……藤原芳秀……あの一瞬……風の動きを計算して……」
見れば、その腹部に藤原の折れた義手が突き刺さっていた。
引き抜くと多量の血が流れ出す。
鷹氏「…だが…私はこの程度では死なぬ……一矢を報いたのは誉めてやるがな…」
義手を風によって粉々に破壊すると、鷹氏は踵を返した。
鷹氏「さて……次はあの女共を……皆殺しにしてくれるとしよう……」
嵐に逆らうように、鷹氏が勝利の高笑いを響かせた。


81 :深夜輪舞:04/06/30 01:44 ID:Uf9QmRff

そのとき、藤原は瓦礫の下で、力なく横たわっていた。
藤原(ヤツの体……まるで鉄の塊を相手にしたみたいだった……どうやらただ殴る蹴るではダメージを与えられそうにない…)
考えているそばから、意識が遠くなり、目の前が暗くなっていく。
藤原「このまま眼を閉じちまえば、どんなにか楽か知れやしない。
   眼がかすんでいる。頭が朦朧としている……俺の中からあらゆる力が抜けちまった」
呟きとは裏腹に、震える手は転げ落ちた銃を握る。
藤原「それでも…それでも俺は立ち上がってしまう…わずかに残った誇りをありったけかき集めて!」
銃を懐にしまい、そして近くに転がっていた、黒のアタッシュケースを開ける。
その中に収められた、新型の義手を掴む。
新しい腕は、それまでの限りなく生身の人体に近い腕とは異なり、まるで刃物を幾重にも重ねたような武骨なシロモノであった。
それは義手というよりも、『武器』と呼ぶにふさわしいものがあった。
藤原(“殺戮者”にして“護り屋”……矛盾を抱えた男、それが俺だ――――)
よろめく足で立ち上がった。
藤原(だが、もはや迷いはない……答えはすでに、胸の内にある――!!)
その眼に、決意の炎が燃え上がる。

藤原「鷹氏……俺にしかできない戦い方を見せてやる…!!」



82 :しあわせのそねみ 〜桜玉吉鬱日記〜:04/07/02 01:37 ID:K7PFMrnO
○月×日 10 (前スレ>27>561 他諸々)

私は地球防衛軍隊長・桜玉吉。理由あって現在は悪魔風肉体だが火傷と塩水で素敵な状態だ。
新隊員2名を流れでスカウトする事になった。思えば結成時はクメタ隊員1名だったのが、
狼男に襲われていた美女の頼みでオカムラ隊員とマキ隊員を引き取り、到着した目的地の松椿は戦乱中で、
クメタ隊員がダイ隊員とジュン隊員の誘い込みに成功し、移動中にキッシー隊員をプーマ号車内で発見し、
港で無礼ド徴収に失敗したドサクサに敵宇宙人の攻撃に遭い色々あって現在に至るワケで。
無礼ド艦長捜索班や艦内に残る隊員たちの様子が気になってたまらない。この私ともあろう者が、
久しぶりの下界と戦争でつい感傷的になってしまったようだ・・・ん?おい。
乗り込んだ我が潜水艦≪スクーン号≫がバカップルの愛の巣になりかけてやがる。
なーにが夕日子ちゃん見てー面白いよーだ貴様の腐ったキャラ変遷の方がよっぽど面白いわ・・・って!
私が貞本そのボタンわーっとか叫ぶ間に唯一の攻撃砲がラッキーストライク。サックリ殺してえコイツ。

どうも私は人生の選択肢を間違えた気がせんでもないがともかく移動。潜水艦港の外れに到着る。
存在自体が汚らわしい貞本ことピンク隊員は脳神経の末端まで桃色野郎になり落ちぶれてしまった。
相方のホオズキ隊員は確かにかわいい目だが私の好みではない。そういや麗しのジュン隊員!
私の悪魔化が解けてない=ジュン隊員の女体化が解けてない!非常に気になる展開である。
私は強気でネコ目な娘が大好きだ!これはもう・・・いやいや何も言うまい。
エロ本と違って私はジュン隊員を慰み者にしようとは思わん。だって心の太陽だから〜って!
妄想止まらぬままピンク隊員の翼で無礼ドへ向かう。もちろん本筋のどこにも書かれてはいない。日記だからなこれ。
そんでこいつら歌やら魔法やら杖やらがどうとか言ってたはずが気づけば目の前に王蟲。
速攻裸足で逃げ出すべき――ああまた馬鹿がいきなり巨神兵変化してボッコンボッコン!
ああジュン隊員助けてっ!日記のページ数ギリギリですが・・・むう?そうか“ごっこ遊び”も面白そうだな。
頼りない隊長だがいいトコ見せるぞ!エネルギー充填120%発射ァァ!! ・・・快・感♪(某映画風)

83 :"魔牙神"両巨頭激突‥‥!!:04/07/02 03:58 ID:1FJS6348
前スレ83

ブオン‥ッ!
鋭い風切り音をあげながら、ツルハシが振り下ろされた。
狙いは、森川ジョージの脳天。
確実に殺すつもりの速度‥‥‥
ゴキイ‥‥ッッ!
次の瞬間にしたのは、予想外の音だった。
それはジョージの脳天にツルハシの先端が突き刺さった音ではなかった。
佐木が振り下ろそうしたツルハシは、その半分ほどの距離で止まっていた。
なぜなら、ツルハシを持つ指にジョージの左ジャブが食い込んでいたからである‥‥
指が折れ、ツルハシが強制的に地に落ちる。
「ゴッ‥オオッ‥!?」
骨折してグニャグニャになった拳を見つめながら、佐木が吠える。
中腰の姿勢でパンチを繰り出していたジョージが、完全に身を起こしながら、さらに一歩前に出る。
その踏み込みの先には、佐木の左足がある。思いきり踏み付けた。
「‥!?」
「フザけろよ‥‥?佐木ィィィィィッッ!!」
轟‥!!
衝撃を逃がせない佐木の顳かみに十分に回転をひねりこんだフックが炸裂する。
ゴム毬のように吹っ飛び、路上駐車されていた車のフロントガラスに頭から突っ込む。
「立てよ‥‥立てぇ!!佐木ぃぃぃっ!!」
獣のように吼えるジョージ。
倒れてうずくまる佐木。
どちらの顔も血みどろだ。
 ゴリッ
そう小さい音がした瞬間‥‥
ビシッ‥!
「!?」
ジョージの目を硬くて小さい物が叩いた。


84 :"魔牙神"両巨頭激突‥‥!!:04/07/02 03:59 ID:1FJS6348
一瞬、視界がさえぎられる。
その瞬間‥‥
はじけとぶジョージの顔。
佐木が、なんと折れた拳で殴ってきた。
「ガッ」
凄まじい威力に、ジョージが道路に倒れて頭部をアスファルトに擦る。
「あ‥‥?ナンだって?“立て”って‥?」
口の中でモゴモゴと折れた歯を転がしながら言う佐木。
さっき、ジョージの視界を邪魔したものは、それだ。
「俺にそう言ったんか‥?この俺によう‥?ジョージぃ‥‥?」
バオ‥‥ッ!
バネ仕掛けのように跳ね起きたジョージが拳を飛ばす。
その顔面に、佐木がもう一度歯を吹きつける。
今度は見切ったジョージがそれを額で受ける(かわすと隙ができるから)。
「そーだぜ、“佐木”!?」
ぴゅっ‥!
いつの間に握っていたのか、佐木が木刀をジョージの頭部めがけて水平に薙ぎ払ってきた。
まるで笛が鳴るような音。
「テメェに‥‥」
ダッキングしてかわす。髪の毛が切断されるほどのぎりぎりの距離。
キュン‥ッ!
一度吹き抜けた木刀が、手首の返しひとつで戻ってくる。
並外れたリストの強さがなければできない。

めぎい‥‥!!

木刀が砕け、佐木の頭部がはじけとんだ。
佐木の木刀は、ジョージがフックを放った腕にあたった。
ジョージの拳は、まともにはいっていた。
2人の体が同時に吹っ飛んでいた。


85 :"魔牙神"両巨頭激突‥‥!!:04/07/02 04:00 ID:1FJS6348
「言ってんだよおッ!佐木ぃ!!」

 ガシャア‥‥!!

ジョージが店先のショーウインドウに叩きこまれ、佐木が道路標識に激突した。
血まみれで笑いながら、悪魔のような表情のジョージが這い出てくる。
その前に‥‥
ゆらり‥‥と、まるで骨がない軟体動物のように佐木は突っ立っていた。
カッ‥‥!!
白眼と赤眼が逆転したような凄絶な眼光が唸っていた。
そのあまりの耐久力に、ジョージが驚愕する。
「(コ‥コイツ‥‥!?“キマッ”てやがんのか‥?どーなってやがる‥‥!?まるで‥‥)」
にたり、と佐木が笑った。
「(“悪霊”とでも喧嘩してる様だぜ‥!?)」
ブン‥‥!!
咄嗟にとった、両腕をまっすぐに揃えてガードするピーカブースタイルの上から、強烈な蹴りが叩きつけられた。
「うがっ!」
鉄壁を誇るはずのピーカブーブロックごしに、真正面から吹っ飛ばされた。
なんとか踏みこたえたジョージが、目を見張る。
「(ぐう‥‥!?折れやがったか‥‥!な‥なんてパワーだ‥‥!?)」
にたあ‥‥と笑う佐木が、さらなる攻撃をしかけてくる。
必殺の右ストレート。
よけられるタイミングではなかった。とてつもない速度。
びゅん‥‥!
しかし、なんとジョージ。
恐るべきことに、あり得ない体勢でこれを間一髪かわしていた。
上体反らし‥‥!
ブリッジぎみに仰け反るジョージに、佐木が初めて面喰らった。
その瞬間‥‥
  
     ゴ  キ  リ ッ !!


86 :"魔牙神"両巨頭激突‥‥!!:04/07/02 04:01 ID:1FJS6348
ベキベキと、佐木の体内で不快な音が鳴る。
ストレートを放つさいに前に出ていた佐木の脇腹に、カウンターぎみに入った肝臓打ちが突き刺さっていた。
アバラ骨が、一気に4本はヘシ折れた音。
「お‥‥」
激痛のため、佐木の体勢が大きく前屈みになった。
前のめりに倒れそうになる佐木。
ジョージは、自らも深く屈んだ体勢から
それをひっこぬくような要領で‥‥

   ド ゴ ン ‥‥ ッッ!!!

真下からアッパーで突き上げた。
肝臓打ち→ガゼルパンチという強力無比な連係に、佐木が血を吐いて仰け反った。
完全に棒立ちになった佐木の前で‥‥

 ヒュン ヒュン ‥‥!!

ジョージのウィービングが除々に加速していく。

  ヒュン ヒュン ヒュン ヒュン ヒュン ヒュン ‥‥‥‥ !!!

今や猛スピードで回転するウィービングの軌道は、数字の「8」を真横に倒したような形。
ジョージの頭が、無限大∞を描いている‥‥
そう、この流れは‥‥!!
そして、この技は‥‥!!!


       デ  ン  プ  シ  ー  ロ  ー  ル   発  動  !!!!!

87 :作者の都合により名無しです:04/07/02 10:00 ID:TxyY695f
マックノーウチヽ(`Д´)ノキタァァァァ!!

88 :流転の夜:04/07/02 16:30 ID:TxyY695f
(>19 20部362・455)

最終的な艦内調査のため、今なお海中に潜る原潜やまと。
刺客どもが原子炉やこっそり積んだ核魚雷に爆弾を仕掛けてやしないかと、
乗員が人員を割いてチェックして回っているのだ。
実は合流前の川原が既に安全をだいたい確認していたが、
やはり念を押す必要があった。なにしろ相手は“10年来の怨敵”なのだ。
少年KIYU復活前後、彼ら裏御伽の周辺は急激に流動化している。
10年前の当時いったい何があったのか。
本宮は重く口を閉ざしていた・・・。

客室のテレビはいつの間にか九州災害情報一色になっている。
めそ着ぐるみのみずしなが、「再度」登場し改めて漫画家たちに助勢を訴えている。
先刻の乱入土下座シーンは編集され、みずしな単独の映像になっている。
 『九州の皆様ご安心下さい!必ず救世主は現れます!!』
 『せやで!俺ら漫画家の底力と正義の魂を信じるんや!!』
アナウンサーの隣で元気よく拳を振り上げるみずしな。
アジテーション(扇動)効果は抜群であった。

 「・・・漫画家は正義の勇者、みんなのヒーローである。
 そんな時代も確かにあった。だが歴史の裏で俺たちが、
 どれだけ醜い心を剥き出し争い、血と涙を流し、屍を晒し、
 光と同じぐらいの闇を形成してきたのか・・・彼らは知らない。
 もちろん漫画家の全員が戦争をしてきたわけではない。
 皮肉な事に矢吹政権時代となってから、表面的に闘争は収まった。
 ・・・漫画家という職業を選択したゆえの業(カルマ)は、
 時代ごとに僅かずつ意味合いを変える。しかし本質は変わらない。
 どのような形であれ、どのような精神であれ。
 我々は常に『闘い』によって、あらゆるものを手に入れ、
 あらゆる問題を解決してきた。俺たちは飢えた獣と・・・変わらない」

両肘を椅子に座る太股に乗せ顎の前で指を組み、表情を隠しながら岡野が語る。

89 :流転の夜:04/07/02 16:30 ID:TxyY695f
廊下で固まっていた澤井は、調査の邪魔だという理由で、
部屋に連れ戻されている。「乙君のそばにいさせて」彼の願いは叶わなかった。
オレンジの球体は寂しそうに、おもちゃの車を床で走らせている。

 「獣とは違うぜ。獣は牙を研ぐがペンは握らない。
 漫画家は人間だ。人間はばかじゃない、血を流さない生き方を知っている」
両腕の包帯が痛々しい川原が皮肉げに言葉を返す。
岡野は心の中で苦笑する。よりによってお前が言うか、と。

調査が終わったらしく、やまとは静かに浮上を始めた。
だが水深30メートルを切った辺りで突如止まる。この辺りは、
計器類を見ていない客員たちにはわからない。ふと、
丸窓の外を覗きに行った川原が声を出した。
 「ナギア・・・?」
声が気になって真下から丸窓を見上げた岩村がびっくりした声を出す。
 「うぎゃあ!サメっス!窓からサメが潜水艦を食いに来たっス〜!」
 「ああ、こいつはシャチだ。ナギアという。
 俺の・・・友だ。鹿児島から追いかけて来たか」
人懐っこそうな海のギャングが、挨拶するように鼻面を窓に突き当てていた。

 「どうも海上の様子がおかしいらしい。
 真倉、ナギアにくっついて見に行ってくれねえか。ついでに松椿の様子も」
何気に人使いが荒い川原、彼の“友”の無言の情報に頷きつつ指示を出す。
 ≪ケ、どうせ俺ぁ便利な半実体幽霊さまですよ。岡野、いいよな?≫
 「ああ構わない。お前の肉体はこっちで制御するから。気をつけてな」
岡野はあっさり了承し、真倉は分裂体『ガーくんボディ』から離れる。
頭人間『サイモンくんボディ』の岡野が合体し妖力で同化する。

 (てゆーかシャチと友達ってすげえな!俺もいつか一人前の、
 漁師になればできっかな〜)傍らの牧野が尊敬のまなざしを川原に向ける。
真倉は「じゃあ軽く行ってくるわ」と学ランをはためかせ、
鋼鉄の船をすり抜け海の中に消えていった。

90 :流転の夜:04/07/02 16:32 ID:TxyY695f
 「うおおっ!?こりゃ楽しいな、シャチの背乗りなんて漫画の世界だぜー」
『海のトリトン』の主題歌を鼻歌で歌いながら、徐々に浮上する真倉。
しかし・・・久しぶりの海上はまるで台風の真っ只中だ。
今朝の“クリードアイランド”の惨劇が一瞬脳裏を支配した。
それを振り払うように真倉はナギアの背中をポンと叩いた。
 「・・・この荒れ具合じゃあ潜水艦は上がってこれねえかもしれねえな。
 よっしゃ、ナギアっつったな。とりあえず陸地に案内してくれや」
ナギアは高い声で一声鳴くと、まっすぐ雨嵐の中を泳いでいった。


松椿下、腐った鉄階段が唯一の移動手段である崖のふもと。
無事到着した真倉は霊力温存のため徒歩で階段を駆け上る。
途中乙が壊した鉄柵跡を発見し、沈痛な表情になるがそれも一瞬の事。
気を強く持たねばこの地獄は生きられない・・・瀑布のような雨が語りかける。
崖の上、男湯跡地に到着。真倉はまっすぐホテル館に向かった。

裏御伽軍団は全員、ごく早いうちに松椿騒動から離脱している。
岡村なぞ所属団体まで掛け持ちする騒ぎだが真倉たちは知らない。
彼らの副将、『愛すべきトラブルメーカー』の寂しい流転も。

 「雨漏りで建物が崩壊するじゃん!怪我人を木の下に運ぶじゃん!」
 「貸出し用のテントがあったぞ!医療品はそっちに運び込め!」
松椿に残された漫画家たちの、皆で生き残るための闘いが続く中。
あまりの廃虚っぷりに我を忘れ呆然とそこらをうろつく真倉。
 (おいおい、冗談も大概にしろよな)
硬派なゴリラ顔の幽霊男は、ぐちゃぐちゃになったロビーを見渡す。
つい数時間前までそこで仲間たちと談笑していた場所だ。乙もいた。
胸に去来する何かを首を振って振り払う・・・その先に、真倉は見た。
カウンターの上、雨で半分ボロボロになった紙と、
マジック字の別れのメッセージ。そして赤と銀色で構成されたレスラーマスクを。

 「・・・だから冗談は嫌いなんだよ、俺は」今度ははっきりと、言葉を口に乗せた。

91 :作者の都合により名無しです:04/07/02 17:04 ID:TxyY695f
あーまたやった。
19部445使い損ねた
また今度・・・

92 :作者の都合により名無しです:04/07/02 17:31 ID:bUANjCWd
なんだか澤井がもの悲しいなぁ‥‥

93 :とある閑話 (19部72):04/07/03 13:56 ID:37Qugc+q
うっそうと茂るジャングルの中に、ごくわずかな生活空間がある。
きれいな川のほとり、彼らは草むらで寝転がり柔らかな陽光をさんさんと浴びている。
彼らは一様にボロボロで、必死にくぐり抜けてきた幾多の死闘を思い起こさせる。
さらさらと流れる水の音。眠り続ける人々。切なげに風にそよぐ美女の黒髪と、裸体を覆う黒いマント。
彼女の傍らには、ひとりだけ「不寝」の意思を表そうとして失敗したらしい、
体育座りでうつらうつらと首を傾ける男。人工の黒色に染まった銀髪の青年。

 ―――ここは金田一蓮十郎の体内異空間≪パプワワールド≫のどこか。
     眠りにつく者達は安西信行、高橋留美子、樋口大輔、他数名―――

 (俺は今、夢を見ている)
 (俺の周りには、俺にはもったいないほどの)
 (笑顔、笑顔、笑顔)
 (藤田師匠、リック、アシ仲間のみんな)
 (椎名、皆川、スプリガンの連中)
 (荒川、カムイ、蓮、片倉、ガンガンの連中)
 (温泉で見知った新しい奴ら)
 (村枝さん、藤原のじいさん、七月のおっさん)
 (留美子さん)

 (この笑顔が、本物になれたらいいのに)
 (俺は起きて、本物の夢を見たい)
 (なあ、それを夢見るくらい、許してくれるよな?神様よ・・・)

 「・・・ん、しまった!眠っちまってたか。ヤベ。
 まだ留美子さん、起きてねえよな?危ねえ・・・しっかりしねえと」
目覚めた安西はかぶりを振ると、尻ポケットからなぜか無事な、
板チョコをゴソゴソと取り出してパキンと軽快な音を立てて食べた。
 「甘え」
楽しい夢を見てニヤニヤする安西の眼前できらめく川の中で、たった今。
ちょっと前にこの世界へ放り込まれた瀕死の雷句が槍とともに下流へ流されていった。
 (・・・・・・ヤベぇ―――!!まままま待ちやがれ――――!!) 安西の苦労は終わらない。

94 :黄昏に飛べ:04/07/03 22:52 ID:GX1tZV0z
>>81の続き

血の匂い―――
火の匂い―――
銃声―――
叫び―――

夜が…吠えている!!



藤原(システム起動…プログラム読込…筋電感知デバイス作動…)

キュイ――ン   

新たに接続された武骨な新型義手を、藤原が手動で作動させていく。
システムが目を覚まし、急ピッチで準備を進めていく。
だが、そこに不吉な影が現れた。
鷹氏「まだ……生きていたのか!!しぶとい男よ!!」
目覚めた藤原の気配を『風』で察知したのか、鷹氏の巨体が迫る。

 ギ ュ ワ !!

藤原(アクチュエータ、動力接続……!!)

鷹氏「 黒 死 降 魔 破 !! 」

義手が発動した瞬間、詠唱が完成し、暗黒の気の奔流が放たれた。


95 :黄昏に飛べ:04/07/03 22:54 ID:GX1tZV0z
一方、松椿の山田医師達は……

天野「……どうですか、先生?」
山田「……ああ、彼女なら……もう大丈夫だ……峠は越えたよ……」
重傷の冬目への手術を成功させた山田に言われ、天野がホッと胸をなで下ろす。
しかし、すぐにその表情が翳った。今、彼女の心を占めているのは、たった一人の男だ。
山田「……心配かい、藤原先生のことが」
天野「!え…あ……はい……」
急に言われて面くらい、やがて消え入りそうな声で天野は呟いた。
藤原の事を気遣ってくれる人がいるのが嬉しいのか、山田は柔らかい笑みを浮かべて、仮設テント内で腰掛け、コーヒーを啜る。
天野「…あ…あの。山田先生は、藤原さんとは長い付き合いなんですか?」
ふいに聞かれて戸惑ったが、山田は首を縦に振った。
山田「『ヤングサンデー』では、僕の『Dr.コトー診療所』と、藤原先生の『闇のイージス』は2枚看板だったからね」
その言葉に納得した天野は、藤原についての質問を、山田にぶつけてみたい衝動に駆られた。
しかし、常人には計り知れない何かを背負っているような、あの眼差しを思いだすと、自分が軽々しく踏み込んではいけない領域があるのだと考え直し、逡巡してしまう。
結局、一番当たり障りのない事を聞くことにした。
天野「……山田先生。さっき、藤原さんに何を渡していたんですか?」
それは些細な質問だと、天野は考えていた。
だが、天野の思惑に反して、山田の顔が曇る。
山田「……『クロムウェル』―――僕が開発した、新しい義手さ。
   もっとも、出来れば彼には『あれ』を使って欲しくない。今まで彼が使っていた義手とはまったく違うから…」
天野「……どういうことですか?」
山田「彼が一貫して求めてきたのは、最高の『防壁』となる義手だった…。だけど、あの義手は……」
そこで言葉を切った。深く深呼吸して覚悟をかため、そして続けた。


山田「 『  兵   器  』  だ ……!!」


96 :黄昏に飛べ:04/07/03 22:55 ID:GX1tZV0z
黒き巨球が連続放射する黒線。
木々を薙ぎ倒し、建物をえぐり、地面を砕く恐るべき破壊力。
先程は、この術により、藤原は地を嘗めさせられた。
しかし、今度は勝手が違った。
鷹氏(ぐううう……バカな……黒死降魔破でヤツの防御を打ち破れんだとお……!!)
藤原に装着された『クロムウェル』は、黒線の弾幕を、まるで水鉄砲でも打ち払うように弾き返しながら、鷹氏に急速に肉迫する。
そして、藤原が格闘戦の間合いに入った瞬間、刃のような義手が一閃した!!


           ボ  ッ  !!!!   

                  
                   ド パ ア ン  !!


藤原の攻撃の軌道上に螺旋の渦が生じたかと思うと、空気がえぐりとられたような轟音が響く。
そして、辺りを染めあげる、猛烈な血飛沫。
鷹氏「ぬぐおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっっ!!」
大絶叫をあげながら、鷹氏が『根元から引き裂かれた』腕を押さえる。
止血しているそばから、大量の血が噴水のようにほとばしる。
その光景を呆然と見つめながら、藤原が呟いた。
藤原「山田…この義手がお前の回答か…?
   俺が『殺戮者』たろうと欲した時、それを実現してしまう破壊の手…
   こいつを俺に使えと――――!!」
今まで鋼鉄のようであった、鷹氏の『鬼の肉体』を一撃で粉砕した、藤原の新たなる腕。
その破壊力たるや、まさしく『兵器』と呼ぶにふさわしいものであった。


97 :黄昏に飛べ:04/07/03 22:57 ID:GX1tZV0z
自分の新しい義手を何事か思案しながら見つめる藤原。そこへ呻くような声がする。
鷹氏「まだだ……まだ私は終わってはおらんぞ……」
片腕を失っても、まだ鷹氏の戦意は衰えてはいなかった。
鬼の肉体は、再生力が強い。しばらくすれば、また復活する――鷹氏はそう考えていた。
しかし、その考えは裏切られることになる。
鷹氏「!?!」
いきなり、鷹氏の全身から急激に力が失われ、巨体が膝をついたのだ。
千切れた腕からも、腹にあいた風穴からも滝のような血が噴き出してくる。
鷹氏「…バカな…!?肉体が再生しない……な…何が起こった……!!?」
愕然とする鷹氏に、藤原は「ようやく効いてきたか……」と胸をなで下ろした。
鷹氏「…き…貴様…!!いったい、何をした……!?」
すると、藤原が義手ではない、生身の方の掌をかざした。
藤原「『珠砂掌』――別名を『紅砂手』とも『梅花掌』とも言う。――『 毒  手 』と言えば分かりやすいか」
鷹氏「ど…毒手…だと…!」
毒手とは、文字通り己の手を毒と化し、相手を死に至らしめる危険極まる秘技だ。
少林寺七十二芸の中でも、陰手功(陰険で残忍な方法)に属すると言われている。
鷹氏「そうか……さっき防御した猛虎硬爬山のときか……」
あのときから、毒は回り始めていたのだ。しかし、人外の肉体ゆえ、その効力発生が遅くなったのだろう。
藤原「常人ならば即死する一撃……いかに貴様が化物でも立つことはできん」
そう言うと、藤原が右手を鷹氏の頭部に軽くおしつけた。
身動きできない鷹氏が、絶叫する。

鷹氏「 ジ ー ザ ス (ちくしょう) !!!! 」

その瞬間、鷹氏の頭部に『浸透勁』が炸裂した。
顔中の器官から流血をほとばしらせ、鷹氏の巨体が血の池に没した。
藤原は踵を返し、倒れ伏す鷹氏を振り返りもせず。去り際に、ただ一言、こう呟いた。

藤原「その名前……地獄に堕ちても忘れるな」
 ←TO BE CONTINUED

98 :作者の都合により名無しです:04/07/03 23:37 ID:37Qugc+q
(´゚Д゚`) ジーザス!!
なんて悲しい勝利・・・

99 :狂気の行方:04/07/04 03:14 ID:R00CpwW+
>97

王蟲の襲撃と、人為的な嵐が荒れ狂うなか、藤原芳秀と鷹氏隆之の死闘は密やかに終決した。
傷ついた身体を引きずり、藤原は混乱に終止符を打つべく、前へと歩みを進める。
一方、頭部に“浸透勁”の一撃を喰らい、鷹氏は生きているかも死んでいるかも分からぬ状態のまま自身が流した血の泥濘へと沈んでいる。
死闘過ぎ去りし後の、わずかな静寂。
その中にあって、藤原と鷹氏の死闘を傍観している者の存在があった。
その男は、覗き込んでいたオペラグラスを取り落としたことも忘れ、ただただ驚嘆に打ち震えていた。
「な……なんだあのウデは…!?」
男は血走った目を皿のようにして広げながら、興奮のあまり声が震えている。
「え〜〜〜〜っ!?」
そして、目以上に大きく開かれた――耳元まで裂けた――口からは子供のような驚愕がほとばしる。
藤原芳秀が垣間見せた“クロムウェル”の攻撃力は――
男――山本英夫はパニックを起こしていた。次の瞬間、山本がとった行動は――

   
       ―――――必然的………逃亡!!!


脇目もふらずに、恥も外聞もなく、山本英夫は脱兎のごとく、その場から逃走していた。
息を荒げ、冷や汗を滝のように流し、動悸を痛いほど感じながら、山本はどこまでも逃げた。
やがて――
そこから数キロも離れたところで、ようやく山本は走るのを止めた。
手近な壁にもたれかかりながら、唇を震わせて言葉を紡ぐ。
「なんだ、あのウデは…なんだ、あのウデは…」
ぶつぶつと呪詛のような呟きは、やがて絶叫へと変化した。

「なんなんだよ、あのウデは!?」


100 :狂気の行方:04/07/04 03:15 ID:R00CpwW+
「あれがオマエの待ち望んでいたモノだよ」
「――!!」
あらぬ方向からの声に、山本は弾けるようにそちらを振り返った。
上方――栗鼠ですら止まれぬであろうか細い小枝の上に、一人の男が静かに立っていた。
純白のマントに、冷え冷えとした銀髪。
男の名は――田島昭宇。“最後の大隊”にあっても、屈指の猛者である。
「………」
山本は、怯え切った顔を隠そうともせず、ただ呆気にとられたように田島を見上げている。
どこか陶然とした様子すらある山本英夫に、田島が冷厳なる視線を送る。
「感想はどうだ? 目の前で見せられる圧倒的暴力というものの…」
「ゴチャゴチャうるせェなあ…」
平淡な田島の言葉を、興奮に濡れた山本の声が遮る。
「今、それどころじゃねェんだよ! 邪魔すんじゃねェよっ!!」
まるで子供が駄々をこねるように、山本は口角泡を飛ばし、血走った目で喚いた。
「フッ――およびじゃない……か。――だが、こういう情報はどうだ?」
そんな山本の反応を楽しむように、田島が言った。
「オマエが捜していた、真鍋を殺した奴は、藤原芳秀ではない」
「――!!」
山本は今度こそ、声も出なくなった。
「川原正敏――真鍋を殺したのは、その男だよ」
瞳孔まで開ききり、深い闇を孕んだ山本の狂気の視線が、激しく揺れる。
藤原の存在だけでも興奮を抑えきれないのに、目当ての人物は別人だったという。
思ってもいなかった事実に、山本英夫の“中心”が熱を孕み、滾っていく。
「困ったな――殺しきれねえ……対策、立てなきゃな……」
「今宵はもう、じっくり楽しむ間もあるまい。ここは退き、今後の予定をじっくり吟味するかね」
「そうだな――」
どこか熱にうかされたように、虚ろな山本英夫の表情。最早、彼の興奮は臨界点に達していた。
(感謝しよう――藤原芳秀、そして川原正敏。貴様らのおかげで、この男は真の怪物になった)
田島の目が、斜めに歪む。その薄い唇から、唄うような哄笑が爆ぜた。

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